2018年7月17日火曜日

環境産業市場規模104兆2199億円。

環境産業の市場規模104兆2199億円で過去最大に


本年度2018年6月19日に公表した報告書では、2016年度の国内環境産業は推定値で市場規模104兆2199億円(前年比3・6%増)、雇用規模は、2・6%増で約260万人と過去最大となった。2000年との比較では約1.4倍と伸びて全産業における環境産業の占める割合も2000年6・1%から10・4%まで拡大した。日本の経済成長に与える影響が大きくなっているとしている。

環境産業の定義は「供給する製品・サービスが、環境保護と資源管理に、直接的または間接的に寄与し、持続可能な社会の実現に貢献する産業」とした上で、①「環境汚染防止」②「地球温暖化対策」③「廃棄物処理・資源有効利用」④「自然環境保全」の4分野に分けている。市場規模を分野別にみると前年比で①は8・8%増の49兆6234億円と伸びた。一方、近年環境産業の拡大をけん引してきた②が2・1%減の33兆2587億円。③が0・2%減の12兆7464億円。しかし④が4・0%増で8兆5922億円。となっている。輸出額は7・1%減の11兆3133億円、輸入額は3・6%減の3兆8924億円と推計している。

今回の報告書も官公需要が主で、民間需要、まして中小企業まで調査対象が届いていないお手軽な報告書であるのは否めないが、この国の環境産業は着実に伸びていることはまず間違いない。その中で確実に拡大が予想されるのがサービス業を中心とした第3次産業分野と、エネルギー・資源確保を目的とした分野、そして消費者・生活者対象とした生活用品である。環境産業・ビジネスの成功の鉄則は、本業の延長線上での起業が基本なのだ。

2018年6月12日火曜日

環境配慮型企業への投信が拡大


環境に配慮した経営を推進する等社会貢献型企業を対象とした「ESG」投資と言われる投資信託が投資商品を増やしながら、個人投資家の投資意欲を掻き立てている。従来、欧
米の機関投資家を中心に広がってきたものだが、日本ではこれまで投資に無頓着だった個人を対象としたESD関連の投資信託が売れている。個人投資家が注目するその動向を追
ってみた。


●ESGとは
企業が持続的に成長できるか否かを判断する指標として用い
られる、Environment(環境) Social(社会)、Governance(ガバナンス)の3要素の総称である。主に投資の目安として参考にする「environment」は環境への配慮・地球環境の問題に対する取り組みを指す。また「social」は社会的な課題の解決に向けた取り組み、そして「governance」は顧客・株主・従業員といったステークホルダーに対するCSR(企業の社会的責任)のあり方を指している。
ESGの諸要素は、それ自体利益に直結するものではないが、ESGに十分に配慮して事業活動を推進している企業は、長期的に持続的に成長・発展してゆくことが期待できると見
なしているため、ESGはリスクの少ない安定した投資先企業を見分ける指標となっている。
ESGは2000年代半ばに国連で提唱され、以後、欧米などを中心に広まりつつある。2012年には東京証券取引所も東証市場第一部銘柄を対称とするESGの調査を実施、いわゆる
「ESG投資」に適した優良企業を選定している。
 
 
●ESG投資とは
ESG投資が一般的に言葉が使われるようになった背景には、2010年頃からESG投資に対する機関投資家の理解が大きく変わってきたのが契機。ESG投資より前にSRI(社会的責任
投資)という言葉がよく使われていた時代には、SRIと言うと、何か通常の投資とは違う、強く社会や環境を意識した倫理的な投資手法だった。当時SRIには否定的な見方も多
く、社会や環境を意識した投資は財務リターンが低く、有効な投資手法ではないと見る向きが一般的だった。しかし昨今、社会や環境を意識した投資は、同時に財務リターン
も高く、また投資リスクが小さいという実証研究が関係各社で進んだ。この新たな考え方は、企業経営においても「サステナビリティ」という概念が普及し、社会や環境を意
識した経営戦略は、企業利益や企業価値向上に繋がると言われるようになった動きと対を成しています。
ESG投資の流れを裏付ける大きな活動のひとつが国連責任投資原則(PRI)だ。この国連責任投資原則は、国連機関である国連環境計画(UNEP)と国連グローバル・コンパクト
UNGC)が推進している制度で、これまで年金基金などアセットオーナーや運用会社がESG投資の推進に自主的に署名し参加を表明している。すでに世界1,500機関以上のアセッ
トオーナーや運用会社などが署名しており、世界最大の年金基金である日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)も2015年9月に署名をした。現在ではESGは特殊な投資
手法ではなく、、一般的な投資手法(メインストリーム)へと変化している。
また日本政府もESG投資の促進を図るために、、2014年2月に金融庁が発表した「日本版スチュワードシップ・コード」、2015年6月に金融庁と東京証券取引所が発表した「コ
ーポレートガバナンス・コード」は、伴にESG投資商品だ。

●日本での現状
NPO法人・日本サスティナブル投資フォーラムの調べによると保険会社等の国内機関投資家による17年のESG投資総額は、136兆6000億円と、前年度比2・4倍に急増した。環境関
連では、個人投資家を対象とした、再生可能エネルギー、省エネルギー、資源リサイクル、水質浄化、効果的な農業生産等を包括した「日興エコファンド」「損保ジャパン・
グリーン・オープン」等が人気商品だと聞く。最近、環境関連では注目されているのが鎌倉市「鎌倉投信」で扱う投資信託「結い2101」だ。、集めた資金を人、共生、匠の観点
から選んだ投信である。地域に拠点を設けて雇用創出したり、安全な食品を提供したり、特定分野で卓越した技術力を誇る企業が対象だ。投信ができた2010年の運用額は4億円程
度だったのが、今年3月末には349億円に増大した。購入者は30~50代で「自分の投資に社会的な見出す新たな投資家層が出てきた」と鎌倉投信では分析している。
ちなみにESG投資を行う投資信託が常に良い成績を得られるとは限らないが、社会貢献型と思われる事業に投資したい個人投資家が増えつつあるのは間違いなさそうだ。

2018年5月14日月曜日

●エコビジネスネットワーク チーム・Eチャート例会

●エコビジネスネットワーク チーム・Eチャート例会
5月22日13時30分から17時まで例会開催決定
場所:飯田橋レインボービル2階会議室
議事:中国等廃プラスチック輸入禁止による国内市場の
影響、シェアビジネスについてのエコビズ事業の共同事
業、例会参加事業所の事業紹介等予定。
参加費用2000円(会場費、資料代等)

2017年9月21日木曜日

都市鉱山は希少金属の宝庫

都市鉱山は希少金属の宝庫

2020年東京オリンピック・パラリンピック開催にあたり、日本の大会組織委員会は「都市鉱山」から採取した金・銀等の希少金属をリサイクルして、金、銀、銅の各メダルに再利用いう試みを4月から始めるも遅々として進んでいない。こうした希少金属の再資源化は今に始まったことではない。13年に使用済み電子機器等を対象にした「小型家電リサイクル法」が施行されるも、各使用済み製品の各回収義務のないため回収率は15年度で10%足らず。メダル再利用をキッカケに都市鉱山100%再資源という現況とは。。

●都市鉱山とは
都市鉱山とは、スマートフォン、ガラ携、ゲーム機等のIT製品や小型家電製品にレアメタル(希少金属)や貴金属等が含まれている。それら使用済み製品を「採掘可能」な資源と考えて、都市に埋蔵されるひとつ鉱山とする概念。都市部から排出された不用な電気・電子機器をリサイクルして、そこから貴金属やレアメタルを取り出し再利用するものだが、1980年に南條道夫(当時東北大学選鉱製錬研究所教授)らによって提唱された。株価の低迷での「金本位」、東京オリンピック・パラリンピックのメダルへの再利用等の機運もあり、金等の貴金属の価格が上昇するに伴い、再び注目されている。
物質・材料研究機構の試算では、日本の都市鉱山には金が1800㌧と世界の埋蔵量の16%、銀が60000万㌧で約22%が眠っている。金銀ともに埋蔵量は世界一。ちなみに銅は3800㌧で第2位だ。それぞれが世界の需要に対して約3年分は充分に供給できる量に達する。その他リチウム7年、白金5年、レアアース2年分は優に供給可能だ。
この都市鉱山の埋蔵量からみると、日本は世界有数の隠れた「資源国」なのだ。しかし未利用のまま放置状態が続く。
資源小国・日本として、排出量は世界トップクラスの食品ロスと同様に、今一度考え直す命題のひとつだ。

●海外での資源獲得よりも再資源化の道を
スマ-フォンやゲーム機等に含有される金は0・03%。一方、自然界の鉱石1㌧からの採取量は3~5%だと言われている。その割合は0・0003%程度。枯渇性の高い他の金属も鉱石からの採取量も次第に減ってきている。取り過ぎて含有量の多い鉱石が減少しているからだ。
そんな現状を踏まえれば、採取量が確実な都市鉱山の有効利用へ目が向く。しかも都市鉱山なら、大規模な採掘での自然破壊、採取時の有害物質による環境への悪影響、地域住民の公害・健康被害の抑制に繋がる。しかし産業界や学者の一部から紋切型の声を聞く。「コスト面では天然鉱石には勝てない」と。
実際のところ、金銀その他のレアメタル回収のリサイクルコストを下げる技術は日進月歩で進んいる。
環境ビジネスでは、「リサイクルは廃棄物を材料とした製造業」と視点からみると、都市鉱山からの金属回収を業とする成功事例も少なくない。横浜金属を先達として、今は田中貴金属も本格参入して裾野を広げている。

●各メダル全部の供給は空疎
2020年東京オリンピック・パラリンピック大会組織委は4月に「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」を東京都始め、全国の自治体を窓口にスマートフォン、ガラ携、ゲーム機、パソコン等電子小型家電の回収を始めた。リサイクルした金、銀、銅でメダル5000個すべてを作るのが目標だ。掛け声だけの取り組みに終わるのでは、と言う危惧がある。2001年家電リサイクル法施行、現在、家電リサイクル率52%。2013年小型家電リサイクル法施行、現在、同リサイクル率10%以下と言うのが実情。
国としてはオリンピック・パリンピックの大イヴェントに相乗りして、進まないリサイクル率を一気に高めたいところだが、ここでも他人任せの「自主的な」回収システムにお任せなのだ。結果として都市鉱山の小型家電は資源として海外へ流出したり、自治体に引き渡される過程で業者に高い値段で流されたり、リサイクル費用後払い(リサイクル費用逃れ)ゆえの不法投棄されたりしている。要は、普通の経済ルールでモノが動いている。

●減容・減量化が課題
出たものをどうするか?と言う対処療法でなく、都市鉱山が誕生しないように最初からヴァージン資源を極力使わないルール作りが求められている。変わらない消費者の果てしない欲望をくすぐる新製品が市場を賑わす。資源小国であり、しかも将来世代の持続可能な社会の実現を考えるならば、将来世代が享受すべき資源の先取り、資源浪費は回避の発想が必要ではないのか。

2017年4月2日日曜日

日本の食品廃棄物処理事情



 都合8日にわたり中国での環境ビジネス市場開拓について各地方省、企業訪問を実施した訪中で一番感じたことは円卓を囲む会食での食べ残し(食品ロス)が相当量減ってきていることだ。聞けば、食品ロスを減らすために食べたいもの適正な量を注文する食習慣が広がりつつあるからだという。それはさておき、我が国の食品廃棄物量の排出量は変わらず世界でトップクラスである。現在、その膨大な食品廃棄物が国内で如何に処理されているのだろうか?

●肥料化から飼料化へ
食料自給率40%も満たない日本で驚くことに年間2000万~2500万トンの食品廃棄物が排出されているという。これは世界の8000万人をまかなえる1年分の食糧である。ちなみに飢餓が原因で年間2000万人近くが亡くなっている。うち約70%の子どもの餓死である。
日本で排出される食品廃棄物の約半分の1000万トン以上は食品産業からのものである。
この犯罪的な膨大な食品廃棄物について、今も昔も不変なのが廃棄物を出さないという取組みよりも出たものを如何に減らすかというのがこの国の基本姿勢である。エンド・オブ・パイプ。対処療法というやつだ。
その対処療法について追ってみた。食品廃棄物の再資源化と言えば、肥料化されるケースが多かったが、肥料としての品質の確保や事業としての採算性が悪い等で、最近では肥料化よりも家畜飼料化が増えている。日本は飼料の約90%以上を輸入に依存しているため、飼料の主原料である穀物価格の高騰が飼料価格にはね返ると同時に、飼料の安定供給を考えると飼料化のほうが得策だ。政府・農水省も「エコフィード(食品残渣の飼料化)」を推奨している。
再資源技術面でも、これまで飼料化は原料となる食品廃棄物が劣化しやすい事や安定供給が困難なこと、また栄養バランス面で肉質への影響等が難点だったが、現在はほぼ改善されている。「乾燥方式」の他「リキッドフィーディング(液体肥料)」「サイレージ調整(原料を密封し、乳酸発酵させて雑菌の繁殖防止)」が開発されてから、中でも養豚用飼料の需要が急増している。


●ループリサイクルによる飼料化の促進
食品廃棄物の排出事業者自らが再資源化された飼料で育てられた豚肉を販売しリサイクルの促進を図るループリサイクルの確立へ向けた取組みが各地で増えている。比較的規模の大きい事例としては神奈川・相模原市の日本フードエコロジーセンター」の取り組みが挙げられる。小田急線沿線の食品工場、デパート・スーパー、給食センター等で出された食品廃棄物を飼料化し、その飼料で飼育された養豚肉をスーパー、デパート、ホテル等多岐にわたる業種で販売している。この試みは千葉、北関東・多摩地区でも大手スーパーで実施され、成功している。また茨城県下では「肥料化」のループリサイクルによる米、野菜を販売するという二刀流を展開中だ。いずれもリピーターを多く獲得し事業としても好調と聞く。

●もったいないを忘れた日本の食生活
家庭から出る食品廃棄物は1000万トン近いと言われ、食糧費用換算で11兆円。これは日本の農水産業の生産額とほぼ同額。さらにその処理費用(焼却)で2兆円が使われる。家庭の冷蔵庫の中で電気を使い廃棄物にして捨てられる賞味期限切れの食糧も200万トンという現実もある。大量消費の大量廃棄の歯止めがきかない。

2017年2月19日日曜日

原発なんか地熱パワーの足元にも及ばない



 ●太陽光や風力等再生可能なエネルギーの他に、地産地消エネルギーとして、近年にわかに注目を集めているのが地熱エネルギーだ。
 火山国・日本では地熱の利用可能な発電能力は、現在の風力の2倍、太陽光の3倍とされるビックなエネルギー資源である。
 しかも発電で排出されるCO2は火力発電の約20分の1、水力発電と変わらない低水準で,地球温暖化対策に寄与するクリーンエネルギーで  ある。
  日本の地熱発電に必要な熱水資源は3300万リットルで世界3位で、原発10基分の発電能力がある。

 ●地熱発電とは、地中深くから取り出した蒸気で直接タービンを回し発電するもの。 火力発電所では石炭、石油、LNGなどの燃焼による熱で蒸気を発生させるのに対し、地熱発電では地球がボイラーの役目を果たしているといえる。
 地熱発電はこれまで掘削等の調査や開発・運用に至る期間が長く、結局ランニングコストが高くなるという難点があり、おのずと開発業者は限定的だった。そこで国は90年代から初期投資の支援、地熱スポットの多い国立公園での事業化に対して規制緩和措置促してきた。経産省によるとこれらの支援制度の拡充によって、地熱発電量は20年に120万Kw、30年には190万Kw程度まで開発可能だという目標を立てている。
 世界地熱発電の総出力50年に2億Kwに膨らむと予測がある。
  海外市場の中心は東南アジアやアフリカだ。
 2020年以降の地球温暖化対策「パリ協定」を受け、地熱発電の商機はますます拡大の一途なのだ。
 ちなみに現在、日本の地熱発電利用量は世界9位。世界の地熱発電タービンの70%は高技術の日本製なのだ。
だのに怪しくて危ない原発を世界へ懸命に売り込む日本政府は世界で失笑を買っている(*_*)

2017年2月13日月曜日

都市部で広がるカーシェアリング


 シェアリングとは、サービサイジングという考え方から出て来ている。従来、製品として販売していたものを、その製品が持つ機能を提供することで代金を得るというビジネスモデルだ。利用者の立場からでいえば、製品自体の個人所有が目的ではなくて、製品の持つ機能を利用することが目的である。例えば自動車の持つ機能はモビリティ(移動性)。その機能を得るのに自動車を購入・個人所有せずに、その機能だけを利用する形態を取る。それがカーシェアリングである。 

●都市部中心に急成長中
 カーシェアリング事業で成長著しいのは駐車場運営企業のP社。本業の駐車場以外のカーシェアリング事業「タイムズカープラス」のブランドで主に東京中心に事業展開するが、2017年10月期の営業収益は25億円前後。前期の2倍以上の伸び率だ。14年10月に黒字転換して以来「順調に拡大推移」だという。事業拠点は10月現在、8600拠点。今期中に1万を超える勢いだ。同業2位のオリックスシェア1400、レンタカー最大手のトヨタレンタカー1200を大きく上回っている。
 
●環境負荷の低減が起源だが、現在は利用者の利便性とマッチ 
 カーシェアリングは、利用者にとって駐車場の確保や車検、各種の保険金・税金などの節減が最大の利点だ。しかも車体に会員カードをかざすだけで車を利用できて、レンタカーより短い15分単位で借りられ、給油せずに返却できる手軽さが特長だ。個人の場合はちょっとした買い物、送り迎えなど使いやすい。最近では不意の納品に使う営業用、公用車として使う事業所の利用も増加中だ。P社「タイムズカープラス」では、会員から月額1030円の基本料金と、15分利用ごとに206円を受け取る仕組み。現在の会員数は前年度比31%増の72万人を超えるという。
 このカーシェアリングの社会的な背景には自動車保有台数の削減、鉄道利用によるエネルギー資源の低減、都市部の渋滞緩和、駐車場数の抑制、不法廃車などの環境負荷の低減があった。欧州が起源だが、都市部で、今世界的な広がりを見せている。

●各分野に拡大する「シェアエコノミー」ビジネス
 カーシェアリングに限らず、モノ所有から機能利用を個人、会員で共有する「シェアエコノミー」はをビジネスとして事業化する企業は
各分野で増加している。電気製品や家具はもちろん、環境装置・機器などの他、最近では空きマンション利用の観光客向けの「民宿」と多様化している。