2017年1月17日火曜日

廃棄物の活用は資源ビジネスだ

日々の事業活動、及びわたしたちの暮らしの中から大量に排出される廃棄物。。
        その廃棄物を活かすリサイクル&リユースは資源ビジネスなのだ

 使用済み製品を含む廃棄物はリッパな資源という発想こそが新たなビジネス創出のカギである。やっかいな不要品扱いされる廃棄物を資源として如何に再生させるか。そこにナは多様なビジネス・チャンスがたくさん埋もれている。それはまた資源の多くを海外に依存する資源小国・日本にとって重要テーマである。廃棄物の再資源化にはリサイクル、リユースの二通りが考えらるが、このふたつのビジネスの現状と課題をアプローチしてみた。


●リサイクルビジネスは紛れもない製造業なのだ
 リサイクルとは、生産工程で排出されたり、また一度使った使用済み製品等の廃棄物を再資源化して「再利用」することを指していう。一方、再生すればまだ使える使用済み製品(中古品)を修理、修繕等を加えて「再使用」するのがリユースである。街で見かけるリサイクルショップというのは正確にはリユースドショップだと言える。どちらも廃棄物を有効な資源として活かす再生ビジネスだ。
 まずリサイクル事業とは、回収した廃棄物の分別・分解(選別)・再資源化等の工程を経るから、自ずと機器・プラント等の設備が判うために大規模に。ここでのポイントは「リサイクル事業とは廃棄物を資源に換える製造業である」という認識が必要だ。
 製造業は、つまり原料の量によって適正規模の生産ラインが決まる、そして生産された製品が市場へ商品として出て行って始めてビジネスとして成立する。入口・生産ライン・出口のちゃんとした仕切りがなければ商売にならない。
 リサイクルビジネスも同じこと。分別等の前処理コスト(廃ペットボトルならキャップ取って、ラベルが剥がす等)が低く抑えらる廃棄物を量として確保が出来てこそ、生産ラインの規模が決まる。生産効率に配慮しながら廃棄物を製品化。そのリサイクル製品が商品として市場(出口)に流通し取引されることが肝心なのだ。この仕組みのいずれかが不十分な場合は参入しないほうが得策だと思われる。
 しかし逆に、この仕組みが万全であれば入口で処理費をもらい、出口でをリサイクル製品を商品として売る。つまり廃棄物で入口と出口から収益が得られるというおいしいビジネスなのだ。


●リサイクルする前にリユースで資源再生
 中古品等使用済み製品のリユースについて言えば、リサイクルするための大掛かりな機器・装置も不要だし、またエネルギー消費も少ない。さらに再資源化工程での環境負荷等を考えれば、使用済み製品の延命化を図るリユースの方に軍配が上がる。リサイクルよりもリユースの方が賢明だ。
 リユースと言えば、ビール瓶、古着、古道具、中古車等が代表格だ。最近では新古書、新たなファションアイテムとして古着等リユースの形態も裾を広げてきている。また自治体が粗大ごみととして回収した自転車、家具等を修理・修繕を加えて市民に安価で提供したり、フリーマーケットやウエーブ上でも中古品の売り買いは盛況だ。ちなみにウエーブでの中古品の流通市場は1兆円を遥かに超えたと聞くし、このリユースはさらに新たなビジネスを創出している。再使用するににあたって機能的に不具合の生じている部分の修理・修繕等の需要に対しての専門会社を誕生している。リユースビジネスに大手企業も次々と参入中だ。
 近年、このリユース事業は、改修・補修の必要に迫られている集合住宅、戸建住宅約700万棟を抱える建設・住宅業界において、これまでの新築市場から改修・補修市場へと業態変化をもたらしている。欧米では早くからその傾向が強い。

 リサイクル、及びリースは新たなビジネス形態の創出に加え、資源小国・日本では使用済み製品を含む廃棄物を資源に換える需要な資源ビジネスとしても注目されいるのでは。