2018年11月25日日曜日

●太陽光の他、再生可能エネルギーの今…。 東京電力の原発事故以降、日本の電力供給は大丈夫なのか? 一時注目浴びた再生可能なエネル ギーも現状では足踏み状態だ。その現状と課題を追ってみた。   変わらぬ国の電源構成 経済産業省が数年おきに発表する電源構成(エネルギーミックス)は、変わらないものになってい る。原発再稼働を軸に石炭火力、再生可能エネルギーの順になっている。電力需要は原発事故後、 消費電力の減少傾向が止まらないが、政府見解は、需要見通しでは30年度は現在よりも、何故か 増えると読んでいる。 わたしらエコビジネスネットワークの現状認識 ●エネルギー資源の90%以上を海外に依存する我が国のエネルギー政策は、エネルギーの「安全 保障」について無考慮に等しい。化石燃料ほかエネルギー資源豊かな海外の国々では、今世紀は エネルギー資源が外交の切り札になるだろう…と読んでいる。それらの国々では「ナショナリズ ム」の台頭必至だ! ●現在のところ、化石燃料等既存エネルギーは採取・利用・廃棄において環境ダメージ(負荷)が 大きい。原発は放射能による健康・環境被害も著しいのでは。 ●現世代、及び地上国含む将来世代の豊かで持続可能な社会基盤づくりに寄与できる資源・エネ ルギーとは何か? ●将来枯渇性の高い資源・エネルギーからの脱皮。及び海外に頼らない純国産、自給自足できる 資源・エネルギー開発とそれに係わる産業創出が必要。 純国産・自給自足可能な資源・エネルギー  以上の様々な課題を踏まえて、優先的にまず取り組むべきは自給・自足な資源・エネルギー事 業開発とそれに伴う新たな産業創出である。平たく言えば再生可能なエネルギー群だ。太陽光・ 熱、風力、バイオマス、水力、地熱、波力等自然界から享受される自然エネルギーは、国内調達 可能で、枯渇性が低い。環境ダメージ・健康被害の少ない安全・安心な電源なのだ。ちなみに再 生エネの普及・脱原発を宣言する国々が加速的に増えているのだ。ちなみに基幹電源を原発、火 力に置く日本での再生可能エネルギー普及率は5%辺りか?コストパフォーマンスには日本の技 術力で抑えらるのだ。 しかし、これらの自然エネルギーの普及・促進を阻害・邪魔する障害物が多々あるのは周知の通 り。拝金主義にホンローされる買い取り価格、進まない送電線の拡充、海外と比べると電力価格 が割高等、数えれば切りがない。これら多くの障害の起因は主力電力事業者、所轄官庁、利権ブ ローカーらの暗躍にある。 国のエネルギー政策の転換期を迎えているのでは。少なくとも我が国では、再生可能なエネルギ ーを軸とした新たな産業創出が実質的である。そこには成長可能な多様な技術・サービス産業が 構成される。国内でスマートに調達できる自然エネルギー事業の拡大は地球温暖化の温室効果ガ スCO2の排出削減に繋がるばかりか「エネルギー安全保障の確保の他、何より「環境技術立国」 として世界に打って出れるのでは、と。 成長産業として大きな商機あり  私事だが、2000年初期太陽光発電コストを調べる機会があった。報告書には各家庭の屋根での 太陽光発電コストが1200万円だった。余りにも高額なコストに驚愕したことを今も覚えている。 所轄官庁が技術開発、製品の市場開拓に多額の補助金を投入。その結果、太陽光発電の普及率が 世界トップに躍り出たことも。背景には1次、2次の石油危機による石油に替わる資源・エネル ギー開発の取り組みがあったからだ。 わたしたちの暮らし、産業活動に必要不可欠な資源・エネルギー。その資源小国たるや日本が置 かれている立場からすると、自ずと発想できるのがこの分野だ。再生可能なエネルギーについて 世界の時計は右回りだが、逆に左回りに回ろうとしている一部の企業、政治屋さんらも覚醒の時 。成長産業のひとつとして大きな商機間違いナシである。