2018年12月28日金曜日

ホンダの企業理念に注目。。。

<ホンダの企業理念、ずっとずっと注目‼>

オートバイから自動車、そしてジェット飛行機へ。陸から空へとホンダの技術革新は止まらない…。
本年度12月14日に小型ジェット旅客機を国内販売に踏み切った。
ホンダの環境経営(自社の環境対策、環境ビジネス開発の二本柱)には、ずっと注目している。
ホンダが発した「子供たちに青空を」の言葉を知ってからずっと注目している。
1970年代の遠い昔。世界に類を見ない「公害大国」の日本だった。東京でも今の中国並みに大気汚染は酷いものだった。自動車の排ガスによる光化学スモッグが社会問題化していた時代にホンダは、企業使命として「子供たちに青空を」と言う企業キャッチコピーを世に出した。

時代背景は、こうだ。
1960年代の半ば、日本でもモータリゼーションの時代に入って、それに伴って自動車の排出ガスによる公害も出始めてきた。運輸省は1966年7月、自動車の有害な排出ガスの排出基準を示し、同年9月以降の生産車(ガソリン自動車、ただし軽自動車は除く)については、一酸化炭素(CO)を3%以下にすることが義務付けられた。
翌1967年8月には公害対策基本法が、1968年には大気汚染防止法が施行されるに至った。
米国では、1970年にマスキー法(排ガス規制)という世界で最も厳しい排ガス規制が施行された。
世界の自動車メーカーを震撼させていた。
ホンダは「では、うちが最初にクリアしよう」と、自動車のエンジンの改良させて世界に先駆けてクリアしてしまったのだ。
その後、世界が驚いた「燃費の良い」CVCCエンジン開発へ繋がって行くのだ。

「子どもたちに青空を」は、その技術陣の一人が口にした言葉だった。
日本の子供たちから排ガスによる環境汚染を食い止めたいという思いがあったらしい。
この精神の骨幹には「グリーン経済」があった。
それは環境問題や地球温暖化だけではなく、発展途上国の貧困、食糧、教育等子供たちに係る社会課題がメインになっている。

ホンダの「グリーン」とは、エコロジカルだけではなく、ソーシャル、エシカル(倫理的な)等も包含した概念なのだ。最近よく目にする「ブルー」という色はグリーンと同じ意味で使われることが増えている。
これまでの著作でたびたびホンダのマスキー法への取り組みを取り上げ、「よい環境規制は企業の競争力を高める」と主張してきたマイケル・ポーター教授(ハーバードビジネススクール)は、近年CSV(クリエイティング・シェアード・バリュー)を打ち出している。
社会との共通価値を企業が共創し、社会問題を解決していくことで、社会と企業の両方の価値を高めていくという考え方だ。

ホンダの挑戦は今も続いている。
目立たぬように、はしゃがぬように。

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