2019年1月17日木曜日

エコミュージアムとは…。

<エコミュージアムとは…>

ひと昔前、エコミュージアムの取り組みサポートで各地を歩いた記憶あり。
わたしの場合は、バイオリージョン(地域生命主義)の一環としてのエコミュージアムだった。

エコミュージアム(Ecomuseum)とは、エコロジー(生態学)とミュージアム(博物館)とをつなぎ合わせた造語。ある一定の地域において、住民の参加によって、その地域
で受け継がれてきた自然や文化、生活様式を含めた環境を、総体として永続的な(持続
可能な)方法で研究・保存・展示・活用していくという概念が背景にあった。

エコミュージアムは、展示資料の現地保存、住民が参加しての運営などにより、地域を
見直し、その発展を目指すことに特徴がある。エコミュージアムは博物館として明確な
形態があるわけではなく、さまざまなタイプのものが存在する。 発祥の地はフランス。
フランス語の「エコミュゼ」が語源で「エコミュージアム」はその英訳である。
エコミュージアムは、日本では、1995年頃新井重三等によって紹介された。新井重三は
翻訳する場合は「生活・環境博物館」とすべきとしている。
その後、「エコ」「ミュージアム」という語感のよさもあり、地域づくり計画・構想等に
おいて盛んに紹介されたが、コンセプトが未消化のまま言葉が先行して広く定着しなかっ
た。
直接エコミュージアムの理念にもとづき計画・実践された事例は数少ない。それでもその
概念はいくつかの地域の地域づくりに生かされた。例えば、山形県朝日町では「まちは
大きな博物館」「まち全体が博物館、町民すべてが学芸員」をキーワードとし、町行政の
地域づくり計画の中に位置づけたことで知られる。ミュージアムとして一か所に展示物を
収納する従来の箱物を建築することはなかった。
また、地域の生活や。文化を担っている人の活動を見せることによって、保存・継承しよう
という取組みが各地にみられるようになってきた。愛知県豊田市足助町の「三州足助」や
群馬県みなかみ町須川の「たくみの里」などはその一例だと言える。「手仕事」や「器用
仕事」が一躍注目された。
エコミュージアムが紹介された以前から保存・活用の活動が全国で進んでいる町並みなども、生活しつつ保存するという考え方に立てば、その一つともいえる。その意味では、エコミュージアムという用語は使わないにしても、その概念は現在、日本においても浸透しつつあると言える。

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