Saturday, March 5, 2022

フロンの分解技術 1991

 フロンを分解するには、フロンを塩化水素やフッ化水素のなどの素原料に戻す方法と、フロンを原料にして別の化合物を合成する方法の2つがある。素原料化には、

①熱分解・焼却法

②プラズマ分解法

③超臨界水分解法

④触媒分解法

⑤薬品還元分解法

などが考えられている。


①は、燃焼による加熱によってフロンを分解する方法で、環境庁などでもその実用化研究をスタートさせていた(1991年時点)。

②は工業技術院公害資源研究所が開発を手掛けている方法で、摂氏一万度という超高温の高周波プラズマ中でフロンと水を反応させ、塩化水素やフッ化水素などに変え、アルカリで中和して回収するというもの。

③は、工業技術院化学技術研究所が開発を手掛けている法右方で、こちらは摂氏400度、圧力300気圧の水にフロンを反応させて、やはり塩化水素とフッ化水素に分解するというもので、95%の分解率を達成している。

④の触媒分解法には、ゼオライト、アルミナ、混合酸化物系チタン、酸化鉄活性炭などが個体触媒として挙がられている。

⑤は、ナトリウムナフタレニド試薬などによって、フロンに含まれる塩素原子を塩化ナトリウムなどの塩に還元するという方法。

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