我らの「地球環境ビジネス」シリーズ編集で今も強い印象に残るのは自動車メーカーの環境経営の取組みだ。
技術立国を標榜しながら、世界へ向けて環境技術を発信するメーカーがないと思っている矢先、ふと目に止まったのが「Blue Skies for Our Children ~子どもたちに青空を~」の言葉だった。
ホンダの環境経営の取組みだった。
「未来を担う子どもたちに素晴らしい青空を残したい。美しい青空の下を走る喜びを未来に伝えたい。この想いが私たちの環境取り組みの原点であり、青い空と海、大地の緑を描いたグローバル環境シンボルは、その想いの象徴です。社会と未来に対する責任を自覚する企業として、私たちは自らの製品と企業活動におけるすべての環境負荷の低減に、真摯に取り組んでいます」
この想いか結実したのがCVCC(シビック)で、当時「4輪市場からの撤退も考えなければならないという背水の陣で開発されたシビックが、1972年7月12日に国内で発売された」1970年アメリカで,E.マスキー連邦上院議員から提案され,制定された大気汚染防止法。内容は,75年までに排出ガス減少技術を完成し,既存自動車排出ガス水準の 10分の1まで自動車排出ガスを減少させようとするものだった。世界の自動車メーカーすべて大反対。「マスキー法は自動車メーカーを潰す」と言われたこのカリフォルニア州法をクリアしたのがホンダの1500CのCVCCだったのだ。このマスキー法の特色は,(1) 環境保全の目的を達成するための目標をあらかじめ企業に示し,企業はその指針に沿っていれば規制基準の急変に見舞われることがないこと,(2) 技術の改善に一定期間をおくことで,企業に余裕を与えて,改善の技術的可能性を与え,また無用なロスを防ぐこと,(3) 指針に強制力をもたせて,変更や逸脱を許さないこと,(4) 企業間のぬけがけは防げないとしても,先進的企業を他が牽制することを防ぐこと,などである。日本ではこの法案を契機として自動車の低公害化が加速したと言えるのだ。
わたしはこのホンダの環境への取組みにチカラをもらったことを忘れられない!
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