リサイクル樹脂が描いた循環の地平 建設材へと生まれ変わる技術の夜明け(1994年)
1994年の日本では廃プラスチックの急増と埋立地不足が社会問題として顕在化し大量生産大量廃棄の仕組みが限界に達していた。年間八百万トンを超える廃プラが積み上がる中1991年のリサイクル法が制定され廃棄物を捨てるから循環させる方向へ社会が大きく舵を切った。こうした転機の時代に注目されたのがリサイクル樹脂を建設分野へ利用する技術である。道路の擬木や護岸材景観パネルなど建設資材は膨大な需要があり再生樹脂を大量に受け入れられる出口として期待された。
樹脂は錆びず腐らず軽量で加工しやすく公共空間の素材に適していた。特に日本ゼオンのDCPD樹脂によるRIM成形技術は大型で耐久性のある部材を製造できリサイクル材の実用化に現実的な道筋を示した。欧米でも廃棄物規制が強化され再生樹脂を建設材料に用いる流れが進んでおり日本の動きは国際的潮流とも重なった。
1994年の記事が象徴するのは廃棄物が新たな資源として再び都市の風景を形づくるという価値観の転換である。かつて捨てられるものだった樹脂が循環型社会を築くための材料へと生まれ変わろうとしていた。その萌芽がリサイクル樹脂の建設材応用に強く刻まれている。
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