夜の狭間で-歌舞伎町に消えたスカウトマン・2003-2010年
2000年代初頭の歌舞伎町は、光と影が入り混じる都市の縮図だった。ネオンが輝く表通りの裏で、「スカウト」と呼ばれる男たちが日々、若い女性に声をかけていた。彼らは地方から上京した女性をナイトワークの世界へ導く存在であり、同時に地下経済の末端でもあった。2003年の「歌舞伎町浄化作戦」以降、取り締まりが強化される中でスカウト業は暴力団組織の資金源となり、街の闇はより深くなった。そんな中、ひとりのスカウトマンが忽然と姿を消す。仲間たちは「誰でも消える街だから」と口にするが、それはこの街の現実そのものだった。2007年の規制強化後も斡旋構造は形を変えて存続し、SNSや携帯で再び拡大した。スカウトは単なる職業ではなく、都市に飲み込まれる危うい生存の形である。誰かが消え、誰かが現れる
。その繰り返しが、今もなお歌舞伎町の夜を呼吸させている。
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