光の幕が降りる瞬間-カリスマ嬢の引退・2005-2015年
2000年代後半、歌舞伎町ではカリスマ嬢が時代の象徴となった。メディアが夜の女性をスターとして取り上げ、自己演出の時代をつくり出したが、その華やかさの裏には過剰な労働と孤独があった。リーマンショック後の不況は夜の街にも波及し、売上競争は激化。休息のない日々の中で、彼女たちはSNSを通じて自らをブランドとして管理し続けた。見られ続けることが仕事となり、私生活と舞台の境界が消えていく。やがて彼女たちは、成功の象徴である光に自らの影を見出すようになる。「もう演じきった」と告げて舞台を去る瞬間、それは敗北ではなく、自我の回復であった。変わりゆく街と消費社会の中で、彼女たちの引退は、夜の文化が成熟し、同時に疲弊していった時代の象徴でもあった。
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