Tuesday, February 3, 2026

アメリカの穀物需給の変遷 - 1990年代から2020年代まで

アメリカの穀物需給の変遷 - 1990年代から2020年代まで

1990年代
ワールドウォッチ研究所の報告によれば、1996年までの3年間で穀物価格が39%上昇。この背景には、中国の飼料需要の急増があり、特に肉類生産の増加に伴う穀物輸入量の拡大が影響していました。アメリカの穀物輸出量は増加する一方で、国内備蓄は減少傾向にあり、国際市場の安定化が求められていました。

2000年代
2000年代初頭には、バイオエタノール生産の拡大に伴い、トウモロコシ需要が急増。これにより、穀物価格の高騰が発生し、食料価格の上昇が世界的な問題として浮上しました。同時に、穀物生産国であるブラジルやアルゼンチンが輸出量を拡大し、アメリカの輸出市場における競争が激化しました。

2010年代
2010年代には、中国が最大の穀物輸入国としての地位を確立。アメリカ産大豆やトウモロコシは、中国の食料安全保障政策の中心的な供給源となりました。しかし、米中貿易摩擦の影響で、一時的に中国がブラジルなど他国からの輸入にシフトする場面も見られました。また、気候変動の影響で、洪水や干ばつによる収穫量の変動が問題となりました。

2020年代
2020年代に入ると、アメリカ中西部では十分な降雨により穀物生産量が増加し、2024年にはトウモロコシと大豆の豊作が予測されています。しかし、ブラジルなど他国の高い生産量や市場競争の激化により、穀物価格は2020年以来の低水準に落ち込みました。中国の穀物需要は依然として高く、2023年には輸入量が1億6000万トンに達し、世界全体の4分の1を占めるまでに拡大。アメリカの農家は価格低下による収益圧迫に直面しつつ、コスト削減策を講じています。また、ブラジルが中国市場でのシェアを拡大し、アメリカの輸出市場シェアの低下が懸念されています。

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