Wednesday, March 4, 2026

「日本における廃車とリサイクルの現状」日本では7000万台もの保有台数を記録し、年間で500万台が廃車となっている。現在、その廃車の解体作業の中で最後に残るシュレッダーダストは100万トンにも及ぶ。こうした廃車に伴う廃棄物処理が深刻化する中で、車部品のリサイクル(再資源化)のほか、リユース(再利用)が注目され始めている。

「日本における廃車とリサイクルの現状」日本では7000万台もの保有台数を記録し、年間で500万台が廃車となっている。現在、その廃車の解体作業の中で最後に残るシュレッダーダストは100万トンにも及ぶ。こうした廃車に伴う廃棄物処理が深刻化する中で、車部品のリサイクル(再資源化)のほか、リユース(再利用)が注目され始めている。

「中古部品再利用の現状」しかし、日本では、自動車の補修などに中古部品を再利用する比率は、ヨーロッパで15%、米国では30%以上と比べると、まだ3%(金額にして500億円)程度というのが現状である。

「調査レポートの目的」今回の調査レポートでは廃車処理の一連の過程において最も環境に負荷が少なく、かつ資源を有効に活用するリユースについての現状と展望を報告する。

「ドイツの取り組み」ドイツでは、年間260万台の自動車が廃車となっている現状において、生産段階から部品のリサイクルやリユースに考慮した設計がなされている。中でも、メルセデス・ベンツ社では中古部品が使われている部分を公表し、消費者側もそれを当然のこととして受けとめているという。また、スウェーデンでは、大手損害保険会社「フォルクサム保険会社」が廃車の解体や中古部品の販売を行なう専門子会社「フォルクサムオート」を持ち、積極的な自動車部品のリユースを展開している。

「フィンランドの取り組み」さらにフィンランドでも同様に、VAT損傷車補修センター保険会社をはじめとする3社が共同で、廃車解体・中古部品販売会社「アウトバヒンコキスコス」を経営している。同国はカーメーカーを自国に持たないことから、同社に修理などが直接持ち込まれるため、中古部品の使用比率が圧倒的に高い。同社は事故車・廃車の解体作業も多く、リサイクルパーツの在庫も豊富だ。同社の補修による中古部品の使用率は現在、車1台につき15%だ。これを20%までのシェア向上を目標としている。

「代表的な自動車会社の取り組み」次に、代表的な自動車会社およびわが国の取り組みについて見ると、前出のメルセデス・ベンツ社では、ドイツ国内の販売店約1300カ所で、年間にバッテリー11万個、バンパー5万本、ハブキャップ3万個、窓ガラス17万枚を回収し、それぞれの専門業者により、そのリサイクルかリユースに分別されている。93年11月から、廃棄された部品の回収とリサイクル、リユース促進のための特別な物流システム「メルセデス・リサイクリング・システム」を実施した。このシステムはレンツ・システム・トランスポート社(RST)との提携によって実現したもの。RSTでは現在、廃車の解体と分別をすみやかに行なう実験プラントを稼働している。

「ボルボの取り組み」ボルボ・カー・コーポレーション(スウェーデン)では、94年からリユースのためのパイロットプラントを操業している。98年までに3000台の乗用車を解体し、リユース可能な部品の分類作業を行なうとともに、より効果的なリユースのための技術開発に取り組んでいる。

「BMWジャパンの取り組み」ドイツ自動車会社の日本現地法人の取り組みとして、BMWジャパン(千葉市:043-297-7075)では、94年より廃車の無料引き取りをはじめた。ディーラー経由で回収した廃車は提携業者の姫路工場に運ばれ、解体・仕分けし、リユースやリサイクルできる素材や部品は販売している。まだ、年間100台程度の取り組みだが、80-85%に達する同社各車種の高いリサイクル率が無料を可能にした一因だという。

「メルセデス・ベンツ日本の取り組み」メルセデス・ベンツ日本(港区では、日本において80年から、トランスミッション、エンジン、ギアボックスなどの高価値部品を国内の正規ディーラーから回収し、リユースするシステムを構築している。

「NGPの活動」NGP(日本グッド・パーツ)グループの活動も重要だ。同グループでは、現在加盟会員企業数107社、流通拠点延べ総数は117拠点、商品在庫点数に至っては35万点を所有している。年間総売り上げ高は全体で180億円にも達し、わが国最大の「リサイクル部品流通企業集団」として、自動車補修市場活動に大きな役割を果たしている。同グループの特徴の一つとして、グループ会員全てにオンライン化した「スーパーライン」の活用がある。これは一会員企業だけでは数千点ずつだが、会員全社の在庫をオンライン化することによって、一気にグループの共有在庫35万点を可能とした。35万点の中から1点を選び出す時間はわずか30秒。コンピューターでのアクセスは月間20万回にも上る。オンラインで取引される商品数は月間平均6
万点強だという。

「日本のメーカーの対応」その一方、日本のメーカーのリユースへの対応はほとんどない。トヨタ自動車、本田技研工業、富士重工業、いすゞ自動車などが、バンパーの回収・リサイクルなどに取り組んでいる。しかし、全国規模で実施しているメーカーは、今のところトヨタと本田の2社だけだ。それも、それぞれの系列ディーラーで発生する使用済みバンパーが対象となっている。

「日本のリユース市場」こうしたことから、現在日本の自動車部品のリユースを支えているのは、中古車販売店(約5万店)、自動車解体業者(約5000社)、自動車修理業者(約6万社)、中古部品販売業者(約300社)などだ。その中で急成長しているのが、自動車解体業者から完全転換し、自動車中古部品販売のパイオニア的存在となった清水商会(熊谷市:0485-24-0610) だ。

「清水商会の取り組み」清水商会ではこのようなサポートシステムも徹底活用し、95年度には従業員約60名、年商10億5000万円を計上した。さらに96年度には14億円の売上げが予想されている。同社では、廃車の中からそのまま使用できる部品を全国約1万の自動車修理工場向けに販売している。月に150台前後の廃車を処理し、現在同社が持つ在庫部品点数は約5万点、5年以上前の車のパーツならほとんどのものが揃うという。

「リユース市場の展望」「車の部品のリユースおよびリサイクルは欧米では当たり前。日本でもだんだん条件が整ってきた。近い将来は3000億円ほどの市場になると思います」 (清水信夫社長)という。日本では部品のリユースは中古車の補修に限定されているが、欧米なみに新車にも使用されたりすると、その市場はさらに拡大するだろう。

「NGPグループの再紹介」また、今日の同社の事業経営を支える同業者企業集団として、86年に創設されたNGP(日本グッド・パーツ)グループの活動も重要だ。同グループでは、現在加盟会員企業数107社、流通拠点延べ総数は117拠点、商品在庫点数に至っては35万点を所有している。年間総売り上げ高は全体で180億円にも達し、わが国最大の「リサイクル部品流通企業集団」として、自動車補修市場活動に大きな役割を果たしている。同グループの特徴の一つとして、グループ会員全てにオンライン化した「スーパーライン」の活用がある。これは一会員企業だけでは数千点ずつだが、会員全社の在庫をオンライン化することによって、一気にグループの共有在庫35万点を可能とした。35万点の中から1点を選び出す時間はわずか30秒。コン�
��ューターでのアクセスは月間20万回にも上る。オンラインで取引される商品数は月間平均6万点強だという。

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