Monday, March 2, 2026

里山保護活動の歴史と地域再生の歩み - 愛媛県松山市久谷地区

里山保護活動の歴史と地域再生の歩み - 愛媛県松山市久谷地区

2001年、愛媛県松山市久谷地区では、荒廃が進む里山の再生と地域活性化を目的とした「久谷里山保全プロジェクト」がスタートしました。このプロジェクトは、地元企業「松山環境開発株式会社」と地域住民が協力し、持続可能な発展を目指して展開されました。

当初の活動では、毎年5000本の広葉樹や針葉樹の植樹が行われ、清流石手川の水質改善を目指した「川の守り隊」プログラムが実施されました。2001年から2010年代初頭までに、植樹面積は50ヘクタールに達し、イノシシやタヌキなどが復活するなど、生態系の回復が見られました。さらに、地域特産品「久谷茶」の生産量が3割増加し、観光農園の来訪者数は年間2万人を超える成果を上げました。

2020年代に入ると、この活動はさらに拡大。植樹本数は累計20万本を超え、対象区域は100ヘクタール以上に拡大しました。また、石手川のCOD(化学的酸素要求量)は7mg/Lに改善され、ホタルの飛来が観光資源として注目されるようになりました。2019年の観光客数は年間35000人に達し、新設された「久谷エコツーリズムセンター」では、年間5000名の観光客が自然体験プログラムに参加しています。

一方で、2020年代の課題も顕在化しています。気候変動の影響で頻発する異常気象により、植樹地の3%が土砂崩れで失われました。また、外来種アレチウリの繁殖や地域住民の高齢化に伴うボランティア数の減少が課題となっています。これに対応するため、「松山環境開発株式会社」はAI技術を活用した植樹支援ロボットを導入し、地域全体の活動を効率化する取り組みを開始。また、「久谷未来基金」を設立し、全国から寄付金を募りながら活動基盤を強化しています。

久谷地区での里山保護活動は、20年以上にわたり持続可能な発展を追求し、多くの成果を上げてきました。2020年代は、自然保護の成功を基盤に新たな課題を克服しつつ、地域住民と企業が連携して未来を切り開く重要な局面を迎えています。

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