Friday, February 25, 2022

成層圏オゾン層の観測にはお金がかかるので... 1991年

 フロンによるオゾン層の破壊状況をチェックするため、国際的規模での気象観測データベースの整備が急がれている。しかし、成層圏オゾンの観測には、お金がかかる。

 高度50~60キロのオゾン層の観測には現在、主としてロケットが用いられているが、これだと一回の打ち上げに約500万円かかる。イギリスの航宇宙メーカーの、ブリティッシュ・エアロスペース社がオックスフォード大学と共同開発したオゾン層探査衛星「ISAMS」は、成層圏の静止軌道上で、超精密電磁波分析装置んよってオゾン層の破壊箇所やその大きさを測定しようというものだが、その開発費用は初期分だけで430万ポンドにも上る。

 こうした中で、天気予報観測気象メーカー、気球製作所は、高度35~50キロのオゾンを安価に、かつ安定的に観測する気球の開発に取り組んでいる。この気球の打つ上げ費用は一回につき3万円程度。高度の気象データが得られるため、天候や気象の長期予報にも利用できるという。


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