Wednesday, August 5, 2026

反骨の記録者 宮武外骨 1867年から1955年

宮武外骨は、明治から昭和にかけて活動したジャーナリスト、編集者、著述家、新聞史研究家である。本名は宮武亀四郎。1887年に頓智協会雑誌を創刊し、その後も滑稽新聞など数多くの新聞や雑誌を発行した。政治家や官僚、権威に迎合する新聞を、風刺、皮肉、言葉遊び、奇抜な誌面構成によって批判し、たびたび筆禍事件に巻き込まれた。しかし、その笑いは単なる娯楽ではなく、権力の腐敗や戦争に熱狂する社会への抵抗でもあった。宮武外骨著作集には、外骨の言論活動に加え、明治期の生活、風俗、出版、事件、庶民文化に関する膨大な記録が収められている。関東大震災後には、失われつつあった新聞や雑誌の収集と保存にも力を注ぎ、1926年に設置された明治新聞雑誌文庫の初代主任を務めた。外骨の仕事は、歴史の表舞台か らこぼれ落ちた人々の声を拾い、国家や社会が忘れようとした記憶を活字に残す営みであった。その著作集は、言論の自由と記録の大切さを現代に問いかける、反骨精神の保管庫である。

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