Monday, September 18, 2023

沖縄・国頭に海水揚水発電の実証プラント建設 1996.10.15

 揚水発電とは、夜間の余剰電力を 利用して水を上流の貯水池に汲み上 げておき、電力のピー ク時にこの水 を放流して発電する方法。現在日本 には46 ケ所の揚水発電所があり、 年々増大する電力需要からも今後ま すます必要となることが予想される。これまでは河川を利用した揚水 発電が多く造られてきたが、地形、地質および環境面から立地が次第に難しくなってきている。そこで注目され ているのがく海水揚水 発電である。これは海岸の崖の上に貯水池を設けてそこに海水を汲み上げ、ピ ー ク時に海に放水して電力を得るというもの。現在、通産省が沖縄県北部の国頭郡に実証プラントを建設している。 日本の海岸線に は揚水発電に適した急峻な地形が多く、 また海に放水するため下部調整池を造る必要がないことなどから、 実用化に期待が熊まっている。従来までの淡水から海水に切り替えるための技術としては、 海水が染 みださないためのゴムシ ー ト、 海水涸水検知器、 漏水復水システムなどのほか、 海水に対する侵食性を持つ FRP管などが採用されている。実証プ ラントは99年の建設完了後に試験運転が予定されており、こうした新技 術の検証のほか、 フジッボなどの海 洋生物の付着による発電効率、 高波浪時の安定した取水・放水の確保、 放水口付近のサンゴなどへの影聾評価などについての実証が予定されている。



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