起業にあたっての心構えは
■企業の目的と事業の目的を明確に
ここではまず、 独立して事業を始めるに際して、 どのような心構えが必要なのかを簡単に まとめておきましょう。
始めに質問します。 「あなたは何のために起業するのですか?」
人それぞれ、 目的は千差万別でしょう。 ここで強調しておきたいのは、 もし企業が生きが いや社会貢献のためであるならば、 特に事業によらなくても、 ボランティアなど目的達成 の手段は、 他にもあるということです。 皆さんが、 起業し、 事業を始めるという道を選んだからには、 その目的が何であれ、 目的達成のためには、 利益をあげ、 事業を継続しなけ ればならないことを覚えておくべきです。 継続した事業の取引の中で、 利益を出し、 事業 を拡大し、 また損が出た場合に備えて貯めておく、 という認識が必要です。
■利益の柱を作る
次に利益の柱の必要性について触れておきましょう。 起業が成功するか田舎は、 「儲け頭の 商品、 サー ビス」があるかどうか、継続できるかどうかにかかっています。 事業で最も頼りになる最後のよりどころですから、 きちんと整理しておきましょう。
どういう視点で業種を選ぶか
業種選びの2つのポイント
何をやりたいかがはっきりとしているごく少数の起業家を除いて、 普通、 事業を始める場合に、 まず、頭を悩ませるのは「どういう事業をやっていくか」ということです。 業種選 びにおいてポイントとなるのは以下の2つではないでしょうか。
① 「好きなこと、 続けられそうなこと」
事業を行なっていく上で、 どんなにいいシーズ(種)を持っていても、 芽が出た後はそれ をこつこつ育てていかなければなりません。 そこで、 続けてやっていくための大事なポイ ントはまさに、 「好きなこと」ではないでしょうか。 「金銭」だけを求めてやるビジネスは、 いくら儲かるものでも長続きはしません。
②「利益が出ること」
ビジネスをすることの意味は、 それが利益をもたらすからです。 ですから、 まず、 やりたい仕事が利益の出るビジネスかどうかを検討しなければなりません。 ただ、 商品化までに 長い時間と多額の費用がかかったり、社会的、経済的に受け入れられる下地がなかったり、 大変な苦労が伴う場合もあります。 いいアイデアでも利益が出るまではそれなりの覚悟を しなければなりません。
ここを押さえておこう各項目ごとのポイント
I. あなた自身の条件
〈判断カ・決断力〉
独立すれば、 すべてを自分で決めなければなりません。 厳しい状況になっても慌てず、 適切に対処するには、 判断力や決断力が強くなくてはなりません。 優柔不断な人、依存心が 強い人などは、独立開業を少し考え直したほうがいいかもしれません。
〈リ ーダーシップ〉
会社勤めをしていた人も、課長や係長、 あるいはプロジェクトのリーダーなどリーダーシ ップを発揮する場面はあったでしょう。 しかしこれからはまさにトップとしてのリーダー シップが求められるのです。
〈体カ・健康面〉
独立すれば、年中無休 ・ 24時間体制で、なかなか休みがとりにくくなると覚悟しておいた ほうがいいでしょう。 ですから、健康管理には充分に気を付けたいものです。
〈ネットワーク・人脈〉
いざというときにアドバイスを求めたり、相談したり出来る相手がいると心強いものです。 大切なのは、 「00株式会社」の社員として接していた人ではなく、会社を離れたときに付 き合える人脈やネットワークがどれくらいあるかということです。
〈家族の理解・協力〉
それまでの会社勤めを辞めてしまうわけですから、経済的なことも含め、家族を不安にす るようでは問題です。 一人で決断するのではなく、 きちんと話し合いをして、 納得を得た 上で協力してもらえることがベストです。
II. 事業者としての条件
〈事業計画の作成〉
事業計画無しの行き当たりばったりでは、 すぐに限界が見えてきます。 必ず事業計画を立 てるようにしましょう。
〈マネジメント能力〉
事業者になるということは、経営を自らの判断で行なうということです。 ですから、 経営 に関する必要な知識を身に付け、 判断に迷わないようにしなければなりません。 個人事業 でも、 マネジメント能力は必要ですが、 会社組織においては、 より高度な能力が求められ ます。
〈事業のパー トナー ・協力者〉
事業を自分一人で始める人もいるでしょうが、 多くの人は何らかの形でパートナー ととも に行なうことになるでしょう。 ですから、 パートナーを誰にするかというのは、 とても重要です。
〈計数の把握〉
事業というのは、数字で結果が判断されるといってもいいでしょう。 決算はもちろん、 各種の事業計画など、数字に基づいていろいろなことを判断処理する場面はかなり多いはず です。 ですから、 数字が苦手な人は、計数感覚の必要性を認識して、 それを身につけるよ うに努力をしてください。
〈儲けに対する意識〉
事業をする以上、 儲けなければなりません。 儲けが必要な一番の理由は、 事業は継続して いかなければならないからです。 儲けがなければ、次の事業を拡大することも出来ないの です。
III. マーケット
〈事業の将来性〉
独立開業する以上、 その事業が将来的に伸びていくであろう有望な分野であることが望ましいでしょう。 ですから、 時代の流れがどちらに向かっているかどうか、 どういった分野 にビジネスチャンスがあるかをつかむことが重要です。
〈個人・小企業向きのビジネス〉
個人あるいは小規模の会社で事業を始めるのですから、 大企業の参入できないものに注目 すべきでしょう。 大企業では出来ない分野であれば、 それだけ大きく成長できるチャンス があるということです。
〈業務経験の有無〉
自分の経験が生かせる仕事であれば、これまでに培ってきたキャリアが役に立つでしょう。 ただし、 一社員として業務に携わることと、 自ら経営するのでは全く別物ですので、 必ず しも成功するとは限らないことも覚えておきましょう。
〈同業者との競争〉
開業する近くに同業者がいるかどうかは重要なポイントです。 もし、 同業者との競合が避 けられない場合には、 業態をどうするかなど、 他店との差別化も検討すべきでしょう。
〈利益を出すということ〉
何かやりたいことがあっても、 それが利益を必要としないものなら、 ビジネスという形を 取る必要はありません。 ビジネスにするということの意味は、 それが利益をもたらすもの であるからです。
IV. 商品・サー ビス
〈事業に必要な知識・情報〉
常に新しい商品やサービスが登場してきます。 ですから、 人脈やネットワークの活用はもちろん、 同業者の団体に入ったり、 業界紙をチェックするなど、 いろいろな情報ルー トを 確保することが大切です。
〈商品・サー ビスの独自性〉
せっかく事業を始めるのですから、 これまでにないもの、 新しい切り口の商品やサー ビス を提供することを考えましょう。
〈安定した仕入れ〉
事業を始める際、更に継続していく際に、仕入れがうまくいくかどうかはとても重要です。 また、 出来るだけ条件のいいところから、 安定して仕入れたいものです。 ですから、仕入れ先はしっかりとした業者を選ぴましょう。
〈本物志向に応える〉
現在は、 さまざまな商品やサー ビスがあふれていますので、 本当に消費者の眼鏡にかなう ものでなければ生き残れません。 一時的に人気の出たものでもすぐに飽きられてしまうで しょう。
〈生活の価値を高める〉
これからの時代は、 生活がより多様化してきます。 ですから、 生活のさまざまな場面で、 消費者にとって、 本当に価値のある商品やサービスが求められるのです。 そうした「ライプ ・ バリュー・ ビジネス」がこれからのビジネスの中心的なコンセプトになるのではない でしょうか。
V. 販売力
〈当面の顧客•取引先〉
当初の段階である程度の顧客が確保できているというのはとても心強いことです。 ですから、友人・知人・近所の家庭に開業を告知し、挨拶に回るなどして、 事前に見込み客をたくさん作っておくように努力しましょう。
〈接客・対応の基本〉
どのような業種であるかにかかわらず、 接客や対応をきちんとするのは、 イメ ージをよく して、 信頼を得るために必要なことです。 なお、 接客・対応に関しては、 商品知識・商品 説明も重要ですので、 忘れないでおきましょう。
〈顧客管理・サー ビス体制〉
お客様は、 事業を進めるうえでの大切な財産です。 ですから、 お客様のデータは「顧客台帳」などできちんと管理し、 アフターサービスの体制もきちんと整えておきましょう。
VI 資金•財務
〈開業資金の調達〉
独立開業にあたって、 一番の問題は、 開業のための資金をどうやって調達するかというこ とです。 出来るだけ自己資金で調達したいものですが、 現実には、 何らかの借り入れが必要となります。 そのためには、 必要な資金とその調達方法は、是非知っておかなければな りません。
〈メインバンク〉
事業経営には、 金融機関との取引が必要です。 ですから、 主に取引をする銀行(メインバ ンク)をどこにするかは、 とても大切です。 当然のことながら、 利用し易く、 個人や中小企業の面倒見がいいとことを選びたいものです。
〈銀行づきあい〉
特に、 融資を受ける場合、 日頃の銀行との付き合いが良好かどうかは大切なポイントにな ります。 事業内容や経営者であるあなた個人について、信用できるかどうかをチェックされているのです。
〈経理の知識〉
事業においては、 日々多くの取引が発生し、 お金の出入りがあります。 取引を帳簿に記帳 し、金銭の出納管理しなければ、資金繰りもうまくいかなくなってしまうのです。そこで、 簿記などの経理の知識が欠かせません。
〈税金の知識〉
事業を始めると、 取得について確定申告をしなければなりません。 当然、 自ら所得や税額を計算することになります。 ですから、 事業にかかる税金とその計算方法、 節税の方法な ど、 必要最低限の知識は必要です。
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