基地の閉鎖が進む米国内で、地下水や土壌など基地の環境汚染が深刻な問題になっている。浄化に50年以上かかる例もあり、閉鎖後の跡地利用に障害が出ている。米カリフォルニア州の州都サクラメントの市街地から車で15分程のところに位置するマクレラン空軍基地。2001年7月の閉鎖を前に、跡地を利用するための浄化作業が続いている。これまで40年以上も放置されてきた汚染を除去するには、それと同じぐらいの時間がかかるため、2034年ごろまで作業は続くと見られている。環境汚染が発撹したのは20年前で、基地の外にあるエ場で地下水の汚染がわかり、基地内を調査したところ、地下水や土壊からトリクロロエチレン、ボリ塩化ビフェニール(PCB)、ダイオキシン、放射性物質など数多くの有害物質が検出された。汚染の原因は、航空機の部品の洗浄液を未処理のまま垂れ流したり、有害物質を投棄して土をかぶせるだけの処理を行ってきたことにある。地中の有害物質を掃除機のような機械で吸い上げ、塩やCO2などに分解する方法を開発して行なっているが、カバーできる範囲が約60メートルであるため、約15平方キロメートルの碁地の浄化が終るのは35年後という。それまでの費用は総額11億ドルにのぼる。
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