埋もれた罪の記憶 1999〜2007年 青森 岩手県境 不法投棄事件の教訓
1999年 青森県田子町と岩手県二戸市の県境で 戦後最大級とも言われる産業廃棄物の不法投棄事件が発覚した 100万立方メートルを超える廃棄物が山中に投棄されていたこの事件は 日本の環境行政に深い影を落とした
廃棄物は焼却灰 汚泥 医療系廃棄物など多岐にわたり 三栄化学工業や縣南衛生などの企業が関与 青森側の谷に違法投棄し 岩手側の土で覆い隠すという越境的な隠蔽行為も行われた 排出元企業は約12000社にのぼり 責任追及は困難を極めた
2004年からは青森 岩手両県による原状回復事業が開始され 撤去 焼却 土壌改善が進められているが 費用や処理先不足などの課題は続く 事件を機に 電子マニフェスト制度や排出者責任制度の整備が進められたが 制度の穴は残ったままである
この事件は 廃棄物行政の制度的限界と環境倫理の希薄さを社会に突きつけた 静かにそびえる山の下には 今なお埋もれた罪が眠っている そしてそれは 未来の環境政策の礎として語り継がれるべき教訓である
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