### 「呼吸に宿る調和」～西野皓三と西野流呼吸法～

### 「呼吸に宿る調和」～西野皓三と西野流呼吸法～

西野皓三（にしのこうぞう）氏は、「西野流呼吸法」を創始し、心身の調和と健康を追求した先駆者です。丹田を中心としたエネルギー循環を重んじる独自の呼吸法を提唱し、多くの支持を集めてきました。また、クラシックバレエや合気道の動きに着目し、それらの技法を融合させた独自の体系を築き上げました。

西野流呼吸法は、身体と心の調和を図り、健康増進や自己成長を促すことを目的とした技法です。特に「丹田呼吸」と「足芯呼吸」を基本とし、エネルギーの流れを重視する点が特徴です。「丹田呼吸」は、丹田（おへその下あたり）を意識し、呼吸によって身体の中心にエネルギーを集める方法で、深い呼吸を通じてリラックスとエネルギー循環を促進します。「足芯呼吸」は、足裏の「足芯」を意識し、地面からエネルギーを取り入れ、不要なエネルギーを排出する技法です。足芯はエネルギーの出入り口とされ、この部分を活性化することで身体全体の調和と安定感を高めます。

西野皓三氏は、1934年に大阪府で生まれ、医学部を卒業しました。医学的知識を深めた彼は、人体の構造や健康維持に関する豊富な知識を基盤に独自の呼吸法を構築しました。また、クラシックバレエの優雅な動きと、合気道の流れるようなエネルギーの使い方に感銘を受け、それらを基に柔らかさと強さを兼ね備えた動きと呼吸法を体系化しました。バレエの繊細な動作と合気道の「気」の概念が、西野流呼吸法の流動的な動きとエネルギー循環に深く影響を与えています。

1990年代には、「西野流呼吸法」を体系化し、丹田を中心に据えた独特の呼吸法を提唱しました。身体と心の調和を追求するこの哲学は、健康法として多くの支持を集めました。また、「西野塾」を設立し、講座やセミナー、オンライン指導などを通じて、初心者から経験者まで幅広い層に向けた指導を行っています。

足芯呼吸は、西野流呼吸法の中核を成す技法で、特に地面とのつながりを意識したエネルギー循環が特徴的です。足芯を意識することで、エネルギーを取り入れ、不必要なものを地面に返すというプロセスを通じて、身体の調和を図ります。この技法は、下半身の安定感を高め、心身のリラックスや精神的な落ち着きを促進します。実践の際には、足裏を地面につけてリラックスし、深呼吸を行いながらエネルギーの流れをイメージします。

詳細やプログラムについては、西野塾の公式サイト（[nishinojuku.com](https://nishinojuku.com/)）をご参照ください。