日建総業の業務は大きく分けて建物総合管理業務と、ビルの雑排槽、汚水槽、中水設備の清掃、廃棄物処理や浄水場、下水処理場などの水処理関連の運転維持業務のふたつに分けられ、その比率は管理業務が50%、運転維持業務が50%程度だという。 同社の前身である片山商事株式会社が一般廃棄物収集運搬処理業(し尿処理)として業務を開始したのは昭和16年。 戦後になり横田基地をはじめとする米軍施設や自衛隊東部方面隊の消掃・廃棄物処理の仕事を受注したこと、さらには昭和30年代にもともと同社が地盤としていた埼玉県東武東上線沿線がベッドタウン化し下水道が発達したことなどによって、成長してきた。 同時に一般廃棄物、産業廃棄物処理業の許可をはじめ、登録及び許可を積極的に取得することで、事業を拡大していった。 同社で実績を上げているのが、し尿などの排水処理とゴミの収集。 し尿については、産業廃棄物処理関連では、下水道終末処理場の管理運転と、外食産業などから流れ込む排水がし尿と一緒になるビルの雑排水槽の処理。 また、一般廃棄物処理の分野では、バキュームカーによるくみ取り、浄化槽の管理、コミニティ・プラントやビルの汚水槽の処理などが挙げられる。 その中で最近、引き合いの多いのが、下水道の終末処理場の運転・管理と雑排水槽や汚水槽などビルビットと呼ばれるビルのタンクの清掃で、現在その比率は半々といったところ。 下水道に関してはビル建設が盛んになり始めた昭和51年に産業廃棄物処理部門を設け、いち早く普及に対応してきた。 民間からの委託の多いビルピット消掃のほか、外食産業の排水口のマスを清掃するグリストラップ清掃も順調に伸びている。 都内だけで数十万棟といわれるビルやマンションのうち、規制どおりにピットなどの清掃を行なっているのは全体の約3分の1と見られており、今後規制が強化されれば、ますます需要が広がることが予想されている。 一方、ゴミ収集では自治体から受注する一般ゴミよりも事業系ゴミが主力。 外食産業やホテル、オフィスビルなどから委託され、自治体の焼却炉や処理場へと運ぶ。 近年、ゴミの収集はリサイクルのための分別が厳しくなる一方、同社でもこの分別ゴミ収集に力を入れている。 実施分別を行なっているのは、ビン、缶、段ボールの3種類。 なかで缶は、各事業所にプレス機を買い取りで設置してもらっている。 プレス機の大きさはSOX60X120cm、価格は50万円。 缶を入れると、アルミ缶とスチール缶に分けた上で、元の大きさの4~5分の1に圧縮する。 今後とも分別収集は、PETボトルや発泡スチール、ビンの色分けなど、規制がさらに強化されることが予想され、同社でも需要拡大のチャンスとして対応を検討している。 同社独自の強みは、という問いには「やはり末端の現場のノウハウと労働力を確保できていること」。 創業昭和16年という営業実績とノウハウの蓄積、加えてブラジルとの独自のバイプを持ち、日系ブラジル人の安定した雇用供給が得られ、労働力不足に悩むことはないという。 排水やゴミなどは人が生活していく限り決して無くならない。 言い換えれば需要が確実に見込める安定産業ということができる。 「しかしながら、今後は仕事をただこなしていくのではなく、会社全体のレベルアップが大切になってくる」。 そのためには将来の目標として掲げる店頭公開を目指して事業を拡大していくことと同時に、社内意識を向上させることも不可欠だという。 「これから廃棄物処理業の重要性とあり方が問い直されることになると思う。 この仕那の意義と環境の大切さを認識し、顧客のニーズに応えていくためのエフォーと、利益を社会に還元することが求められてくる」。 ここ数年の買い手市場を背景に、同社においても意欲のある人材を獲得しつつある。 「この世代を育てていくことが大切」と、30オまでの社員で意見交換する場を設けたり、講師を招いて話を聞く機会を作ったりしている。 また、事業以外の活動としては、9月14日から開催される環境美術展「アマゾン・インディオのアート展」(1頁写真参照)などの後援を手掛ける。 さらに、コスト的な折り合いがつかないため現時点では構想にとどまっているが、将来的にはリサイクル事業にも進出していきたいとする。 汚水槽から回収される尿は有機肥料に、グリストラップから回収される油は、精製すれば良質な機械油にリサイクルできるはずという。
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