Thursday, October 8, 2026

見えない階段 東京電力と原発下請け構造 2011年から現在

東京電力福島第一原発では、2011年の事故後、東京電力から元請け、さらに1次、2次、3次下請けへと仕事が流れる重層的な請負構造が大きな問題となった。厚生労働省も事故直後、プラントメーカーや建設業者、ゼネコンの下に多数の企業が入り、働く人全体の把握が困難だったと説明している。 この構造では、発注主体と実際に高線量区域で働く作業員との距離が広がり、線量管理、安全教育、指揮命令、賃金や危険手当の責任が見えにくくなる。厚生労働省は、実態として発注者が労働者を直接指揮する偽装請負や、多重請負の中で生じる二重派遣にも注意を促してきた。 問題は過去のものではない。廃炉作業が続く現在も、多層請負構造では責任の所在が曖昧になりやすく、下請けほど労働条件が悪化するなどの課題が指摘されている。一方で、専門企業の技術を利用できる利点もある。原発の廃炉とは、巨大設備を解体する仕事であると同時に、見えにくい労働の階段をどう管理するかという問題でもある。

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