Thursday, June 26, 2025

ダンボール古紙の「持ち去り」問題 ― 公共回収ルートの維持と利益衝突(2001年)

ダンボール古紙の「持ち去り」問題 ― 公共回収ルートの維持と利益衝突(2001年)

2001年当時、日本のリサイクル制度は過渡期にあった。市民の分別意識が高まり、自治体による資源回収が制度化される一方で、「資源」としての価値が上昇した古紙類が新たな摩擦を生んでいた。とくにダンボール古紙は高値で取引され、地域の回収所から民間業者が無断で「持ち去る」行為が全国で問題化していた。自治体はこれを「財産の侵害」とみなし、回収量や売却益の減少に直面。市民が出した資源が、いつ・誰の所有物になるのかという法的あいまいさも問題の根底にあった。この問題は、単なる違法行為の是非を超えて、公共と民間の役割分担、資源循環社会の制度設計を問う重要な契機となった。条例制定や協定型モデルなど、各地で模索が始まり、リサイクル制度の再構築が迫られる時代であった。

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