96年4月から 「グリーンUP10」を展開し工場の緑化を進めている富士通の熊谷工場 (埼玉県熊谷市) では、そのー環として敷地内の調整池でビオトープを整備。 設計・施工を担当したフジタ (東京都渋谷区) では、生物の生息環境の創出というビオトープ本来の目的に加え、これまでに蓄積してきた水質浄化やランドスケープデザイン(景観設計)といった環墳関連技術を総合的に活用し、 多機能・多目的型のビオトープづくりを展關している。 同工場で98年3月に完成したビォ トーブでは、現在の工場周辺の環境だけではなく、 工場立地以前の土岬] 用状況などに基づいて環境復元の可能性を把握したうえで、 調整池内に小川や湿地帯、植物推移帯 (水中から陸上に向かい植物種が変化するエリア) などの多様な空聞をつくるとともに、 自社技術の「生態系活用水浄化システム
(EWP:Ecological Water Purification system)」を活用し、工場敷地内の調整池に流入する処理済み工場排水の浄化及び汚濁の防止機能を付加させている。具体的には調整池に滞留層や急流部を設けて水と空気を撹拌することで、処理済み工場排水に含まれる殺菌用の遊離塩素を減少させ、さらに湿地の土壌自体が持っている浮遊物質、窒素、リンの除去や有機物の分解といった性質を利用して水質の浄化維持を図っている。
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