Wednesday, February 18, 2026

1970年に制定された「水質汚濁防止法」は、工場や事業所などから公共用水域(河川、湖沼、港湾、潅漑用水路、公共用水路など。

1970年に制定された「水質汚濁防止法」は、工場や事業所などから公共用水域(河川、湖沼、港湾、潅漑用水路、公共用水路など。
公共用下水道、流域内水道は除く→下水道法を適用)に排出される水の排出、地下に浸透する汚水を規制し、公共水域や地下水の水質汚濁を防止する法律です。
近年の最も大きな改正は、96年の「水環境基本計画」で、地下水浄化対策についての項目が盛り込まれた。
排水基準には一律基準とは別に上乗せ基準も存在します。
排水基準(22〜23頁の表)は大きく2つの項目に分かれており、適用範囲が異なります。
排出水に含まれる「有害物質」の含有量についての基準は、排水規模の大小を問わず全てに適用されます。
一方、排出水の「生活環境項目」(pHなど)については、1日平均排水量が50立方メートルを超える事業場にのみ適用され、同50立方メートル未満の事業場は対象外となります(なお7月1日より新たな項目として「ホウ素及びその化合物」「フッ素及びその化合物」「アンモニア、アンモニウム化合物」「亜硝酸及びその化合物」が追加されました)。
その上で、全国基準とは別に、都道府県が条例で設定する「上乗せ基準」があります。
特定の地域を指定して、一律基準よりも厳しい許容限度を定める基準で、現在、ほとんどの都道府県がこれを設定しています。
例えば、群馬県では生物化学的酸素要求量の排水基準を、一律基準で160mg/lのところを25mg/lに、浮遊物質の基準を200mg/lのところを50mg/lに設定しています。
さらに、都道府県は一律基準以外の項目、あるいは特定の施設のない事業場に対しても条例により規制を定めることが可能です(横ずらし基準)。
また、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海は指定水域として、この水域に流入する汚濁負荷を発生させる地域を指定し、その地域内の特定施設を対象に都道府県が基準を定めています。
有害物質を含む水の地下への浸透については別に基準が設けられており、地下水浸透水の基準はカドミウム及びその化合物が0.001mg/l、シアン化合物が0.1mg/lなど、排水基準以上に厳しい基準が適用されます。
地下浸透については公共水域だけでなく、地下水に排出している事業者にも適用されるため、留意が必要です。
適用事業者には、排水基準の遵守だけでなく、以下の項目についても義務が課されています。
1.特定施設の届出。
特定施設の新設、あるいはその施設の構造変更が行われる場合には、変更の前に都道府県に届出する必要があります。
設置届や変更届が受理された日から100日以内に変更を行わなければなりません。
新たに特定施設に指定された場合や、代表者や事業場の名称が変更される場合、または特定施設の売買や譲り受け、借り受け、または地位承継が行われる場合には、30日以内に届出を行う必要があります。
2.測定及び記録。
適用事業者は、排出水や地下浸透水の品質状態を測定し、その記録を保存しなければなりません。
ただし、測定と記録の義務はありますが、これらの情報の提出は義務付けられていません。
3.事故時の措置。
施設の破損やその他の事故によって、有害物質を含む水が公共用水域に排出されたり、地下に浸透したりした場合には、速やかに応急措置を講じるとともに、都道府県に届け出なければなりません。
有害物質とは原油、燃料油、潤滑油、軽油、灯油、揮発性有機化合物、動植物油などを指します。
4.汚染地下水の浄化命令。
特定の事業場から地下に有害物質が浸透し、人の健康に影響を及ぼすかそのおそれがあると地方自治体が認めた場合には、特定の事業者に対して地下水の浄化を命じることができます。
この際、浄化レベルは水質環境基準に基づきますが、特定施設が設置された年度の基準の遡及はありません。

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