膨張する廃棄の地球 世界 2023年から2060年
世界のごみ増加は、人口増加と都市化、そして所得上昇と大量消費が重なり合って加速している。国連環境計画は、一般廃棄物が2023年の約21億トンから2050年には約38億トンへ拡大すると推計する。世界銀行も、2016年の約20億トン規模が2050年に約34億トンへ達すると見通し、増加速度が人口増を上回る点を強調している。量の拡大は一過性ではなく、構造的な潮流である。
都市では包装材や使い捨て製品、外食や宅配に伴う容器など、短寿命の製品が集中して排出される。所得が上がるほど一人当たり排出量は増え、急速に都市化する地域では収集や処理が追いつかず、露天投棄や野焼きが広がる危険がある。こうした不適切処分は、悪臭や害虫、焼却煙、浸出水だけでなく、有機ごみ由来のメタン排出を通じて気候変動にも影響する。
廃棄物管理の費用は、回収や処理の直接費にとどまらない。健康被害や環境汚染、温室効果ガス排出といった隠れた社会的コストが積み重なる。プラスチックごみの増加は海洋汚染として国境を越え、各国の対策を無効化しかねない。
求められるのは、発生抑制と再使用を最優先に置き、分別収集と資源化を徹底し、残渣のみを安全に処理するという順序を国際的に共有することだ。循環型社会への転換は、環境保全だけでなく、将来の経済負担を抑える合理的な選択でもある。
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