JR貨物と商船三井が紡ぐ未来—モーダルシフトの軌跡-2007年から2020年代の展開
2007年、輸送業界ではモーダルシフトが進み、化率が40%台に回復しました。モーダルシフトとは、トラック輸送から鉄道や海運に転換することで、エネルギー効率を向上させ、CO2排出を削減する取り組みです。この動きは、トラックドライバー不足や環境規制の強化に対応するものでした。鉄道貨物ではJR貨物が「エコライナー」サービスを拡充し、内航船では主要港間で廃棄物や製品の効率的な輸送が進みました。これにより、日本の物流は環境負荷低減と効率化が進展しました。
2010年代には、国内外で環境意識が高まり、物流分野でも再生可能エネルギーの利用や省エネルギー技術の導入が進展しました。東京湾や大阪湾の港湾施設で内航船輸送が強化され、長距離輸送におけるトラックの利用が減少。都市間輸送では鉄道貨物の需要が増加し、輸送効率のさらなる向上が図られました。
2020年代に入り、モーダルシフトは物流の脱炭素化の鍵として注目を集めています。2021年には、日本の鉄道貨物輸送量が約2000万トンに達し、CO2削減効果は年間100万トン以上と推定されています。北海道苫小牧港では内航船による紙製品輸送が拡大し、東京港への年間10万トン以上の輸送が実現。一方、愛知県名古屋港では、自動車部品の海上輸送が進み、企業間連携によるコスト削減が進展しています。
また、JR貨物は新型車両の導入で輸送効率を向上させ、商船三井は内航船にLNG(液化天然ガス)を導入し、従来の燃料より20%のCO2削減を達成しています。さらに、日本通運は長距離輸送でトラックから鉄道や船舶へシフトする計画を推進。廃棄物輸送では、北海道から関東地方への鉄道輸送でCO2排出量をトラックの約1/10に抑える事例も増えています。
一方で、鉄道貨物の運行本数の限界や港湾施設の老朽化といった課題も残されています。政府は「グリーン物流パートナーシップ推進事業」を通じて支援を強化し、2050年までのカーボンニュートラル実現を目指しています。
情報源
- JR貨物「エコライナー」サービス関連資料
- 商船三井 LNG導入プロジェクト資料
- 国土交通省「グリーン物流パートナーシップ推進事業」概要(2020年)
- 北海道苫小牧港の輸送効率化事例(2021年)
- IPCC第6次評価報告書(2021年)
- 日本通運 長距離輸送シフト計画(2020年代)
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