Friday, January 2, 2026

牢から始まった英語の系譜――嘉永年間 外人ラナルドマクドナルドと十四人の弟子たち(嘉永年間)

牢から始まった英語の系譜――嘉永年間 外人ラナルドマクドナルドと十四人の弟子たち(嘉永年間)

嘉永年間の日本では、英語は制度的に教えられる学問ではなく、外交の現場でも人材不足が深刻であった。外人ラナルドマクドナルドは幽囚という立場に置かれながら、約七か月の間に十四人の通詞へ英語を教えた。授業は非公式であったが、発音や会話、英文理解など実用的な内容が中心で、生きた英語が直接伝えられた。弟子には森山栄之助らが含まれ、彼らは後に幕末外交や辞書編纂、通訳として活躍し、日本の英学の基礎を築いた。マクドナルドは学者でも官僚でもなかったが、個人の行動が制度整備を先取りし、明治以降まで影響を及ぼした。この出来事は、近代日本の知識移転が人と人との関係から始まったことを象徴している。

No comments:

Post a Comment