2024年7月22日月曜日

環境技術 2002年5月(94)

環境技術・グリーンテクノロジー 2002年5月(94)
プラスチック廃棄物処理技術
プラスチック廃棄物の処理技術に関する特許出願の動向について、特許庁の調査によれば、1971年から1999年までに1万3230件の特許が出願され、その中でも日本が8330件を占めており、他の国々を大きく引き離しています。特に日本では、1990年代にかけて前処理技術の件数が増加し、1995年から1996年には固形燃料技術や固化・造粒技術が増加しました。油化・ガス化技術も1993年から1996年まで継続的に増加し、最近では前処理技術や高炉還元・コークス炉化学原料化技術が再び増加傾向にあります。

廃棄物処理技術のIT化
日本では、廃棄物処理技術のIT化に関する特許が他国よりも多く、特に不法投棄防止や回収事業の効率化に向けた技術が多く出願されています。具体的には、容器・回収車両の追尾技術や再資源化物の需給マッチング、電子マニフェストなどがあります。また、製品の構造・素材に関する情報を処理・リサイクル業者に提供する技術も開発されています。

汚染土壌の処理技術
汚染土壌の処理技術においては、日本、米国、欧州での特許出願件数はそれぞれ1425件、1398件、1530件とほぼ同程度ですが、出願の時期には大きな違いがあります。米国と欧州では1990年代前半にピークを迎え、その後減少傾向にありますが、日本では1990年代以降に急速に増加し、特に1999年には約300件と著しく増加しました。日本では、重金属や揮発性有機化合物、難分解性有害物質に関する特許が多く出願されています。

生分解性プラスチック
生分解性プラスチックは、環境に優しい素材として注目されています。日本では、エコマテリアルの一環として、生分解性プラスチックの開発が進められており、その市場も拡大しています。特に、土壌中で自然に分解される特性を持つこの素材は、廃棄物問題の解決策として期待されています。

燃料電池技術
燃料電池技術も注目されています。日本では、天然ガスを燃料とする家庭用燃料電池式コージェネレーションシステムが開発されています。この技術は、エネルギー効率が高く、環境負荷が少ないため、今後の普及が期待されています。

活性炭再生プロセス
活性炭の再生プロセスについては、日本無機薬品協会がパンフレットを作成し、再生業務のプロセスやメカニズム、安全使用のためのガイドラインを提供しています。これにより、使用済み活性炭の乾燥、洗浄、再生が効率的に行われるようになっています。

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