#94 日本化鉱株式会社 2002-05
感染性廃棄物の滅菌処理装置を開発
日本化鉱株式会社は、感染性廃棄物の滅菌処理装置を開発しました。この装置は、従来の焼却処理に代わる新しい方法として注目されています。焼却処理はダイオキシンの発生などの問題がありましたが、新しい滅菌処理装置はこれを解決します。
医療機関などから排出される使用済みの注射器やメス、点滴セット、脱脂綿、血液などの医療廃棄物は、従来は一般廃棄物として処理されていました。しかし、院内感染のリスクがあるため、1992年に感染性廃棄物として特別管理廃棄物に指定されました。現在、年間22万トンの感染性廃棄物が発生しており、その量は増加傾向にあります。
日本化鉱株式会社の新しい滅菌処理装置は、感染性廃棄物を焼却せずに安全に処理することができます。これにより、ダイオキシンの発生を防ぎ、周辺住民への影響を軽減します。また、処理後の廃棄物はリサイクル可能な素材として再利用することができます。例えば、金属類は磁選機でより分けられ、樹脂類は燃料として再利用されます。
横浜市に建設中のリサイクルプラントでは、1日に4.8トンの感染性廃棄物を処理する能力があります。プラントは、紙おむつ以外の感染性廃棄物をリサイクル処理し、金属類は磁選機でより分け、樹脂類はA重油相当の燃料に油化します。さらに、燃料を取り出した後のコールタール状の残滓は路盤材として利用されます。このリサイクルプラントは、2022年9月の稼動を予定しています。
この新しい滅菌処理装置の導入により、感染性廃棄物の処理は一層安全かつ効率的に行われることが期待されます。日本化鉱株式会社は、環境保護と持続可能な社会の実現に向けて、今後も積極的に取り組んでいくことでしょう。
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