2020年10月3日土曜日

スクラップ&ビルドからリビルドへの発想の転換 2000.06 - 2020.10

スクラップ&ビルドからリビルドへの発想の転換。かつての経済成長を支えてきたスクラップ&ビルドは、資源の枯渇、資源循環、エネルギー消費など、環境面から見ると、あまりにも負荷が高い。いま、スクラップ&ビルドが問い直されている中で、登場してきたのがリビルドという発想である。そのれは、3R(Reduce,
Reuse, Recycle)の範疇に入り、Reform(改装), Repair(修理),
Retrofit(機能更新)なども包括されるだろう。つまり、使い古された、あるいは使用済み製品に手を加え、再生させ、製品の長寿命化を図ることだ。

フローからストック。ストックメンテナンスもそのひとつであり、建築物でいえば、古くなった建物を簡単に取り壊すのではなく、改修工事を施すことで、建築物の長寿命化を図っていく。建築物に限らず、製品や商品においても、同じことがいえそうだ。古着の他、家電、楽器、日用品などの中古市場、衣服や靴などの仕立て直しや修理、また、OA機器やコンピュータ、自動車メーカーなどで、改修した使用済み製品を洗浄、修理、修繕して再利用も盛んだ。Refurbishing,
Reconditioning, Remanufacturingなどの分野がある。

モノを生産するのがメーカの仕事だが、これからモノを生産しないメーカが出現してもおかしくはない。実際のところ、某カバンメーカーはカバンを生産することをやめて、修理専門業に鞍替えした。かばんは入念に手入れをすれば何十年でも使える。「モノを大切にするということが環境負荷を少なくする」という同社の業態、利益率は堅調に右肩上がりに推移している。

生活者サイドに、「もったいない意識」や消費行動に「長持ちするものを買う」意識が芽生えつつある。モノづくりにおいてリビルドに配慮した発想も問われている。

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