闇の声は響く ― リサイクル法とアウトローの時代(1990年代後半〜2000年代初頭)
「法律がすべてではない」という声は、1990年代後半から2000年代初頭の日本を象徴する言葉であった。バブル崩壊後の不況とデフレの中、政府は循環型社会の実現を掲げ、容器包装リサイクル法(1995年)、家電リサイクル法(1998年)、建設リサイクル法や食品リサイクル法(2000年前後)など、短期間に数多くの法律を施行した。しかし理想は現実と乖離し、法律を真面目に守る企業は高コスト負担に苦しみ、一方で制度の隙を突く業者が利益を得る構図が生まれた。リサイクル法が整備されるたびに容器包装アウトロー、家電アウトローといった新たな闇の担い手が登場し、法律と裏社会の知恵比べが繰り返されたのである。「法律がすべてではない」という声は単なる反抗ではなく、法の理念と経済合理性の不在を突いた現実の叫�
��だった。さらに中国の急速な経済成長が資源市場を揺さぶり、日本国内でゴミとされたものが中国では資源として売買され、輸出業者が暗躍した。こうして法に守られた表の産業と、抜け道を探すアウトローが二重構造を形成し、制度そのものが揺らいでいった。環境を守るための法整備が新たな犯罪や地下経済を生む矛盾が顕在化し、この時代を覆う光と闇の二面性を示していた。
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