Saturday, September 6, 2025

「スクラップ&ビルドからリビルド(再生)への」

「スクラップ&ビルドからリビルド(再生)への」

発想の転換。かつての経済成長を支えてきたスクラップ&ビルドは、資源の枯渇、資源循環、エネルギー消費など、環境面から見るとあまりにも負荷が高い。いま、スクラップ&ビルドが問い直されている中で、登場してきたのがリビルドという発想である。それは3R(Reduce、Reuse、Recycle)のReuseの範疇に入り、Reform(改装)、Repair(修理)、Retrofit(機能更新)なども包括されるだろう。つまり、使い古された、あるいは使用済み製品に手を加え、再生させ、製品の長寿命化を図ることである。

「フローからストック」

ストックメンテナンスもそのひとつであり、建築物でいえば、古くなった建築物を簡単に取り壊すのではなく、改修工事を施すことで、建築物の長寿命化を図っていく。建築物に限らず、製品や商品においても同じことがいえそうだ。古着のほか、家電、楽器、日用品などの中古市場、衣服や靴などの仕立て直しや修理、また、OA機器やコンピュータ、自動車メーカーなどで、改修した使用済み製品を洗浄、修理・修繕して再利用も盛んだ。Refurbishing、Reconditioning、Remanufacturingなどの分野がある。

「メーカーの役割の変化」

モノを生産するのがメーカーの仕事だが、これからはモノを生産しないメーカーが出現してもおかしくない。実際のところ、某カバンメーカーはカバンを生産することを止めて、修理専門業に鞍替えした。カバンは入念に手入れをすれば何10年でも使える。「モノを大切にすることが環境負荷を少なくする」という同社の業態、利益率は堅調に右肩上がりに推移している。

「生活者の意識の変化」

生活者サイドに「もったいない」意識や消費行動に「長持ちするものを買う」意識が芽生えつつある。モノづくりにおいてリビルドに配慮した発想も問われている。

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