2019年6月8日土曜日

21世紀は「水素文明時代」だ。

●21世紀は水素文明時代。21世紀は「水素文明時代」だと言われ、その時代へ向けてその取組みが加速している。 その技術の中核をなすのが燃料電池(FC:FUELCELL)だ。用途に応じて三つの流れがある。ひとつは、家庭・業務用の定置型。二つ目は自動車用の車載用で、燃料電池車としてす  でに注目される。 三つ目はノートパソコンや携帯電話等のモバイル機器用だ。技術革新が日進月歩の燃料電池を追ってみた。  

●燃料電池とは? 燃料電池の原理は、簡単に言えば「水の電気分解」を逆にしたもの。つまり空気中の酸素と水素を結合させればオーケー。「水の電気分解」では、電解質を溶かした水に電流を通して水素と酸素を発生させるが、燃料電池では、電解質をはさんだ電極に水素を、もう一方の電極に酸素を送ることによって化学反応を起こし、水と電気を発生させるのだ。枯渇性が高く、環境負荷は避けられない従来の化石燃料とは異なり無尽蔵でクリーンなエネルギー(主な排出物は水)として注目されている 「水素」を創り出す装置が燃料電池なのだ。エネルギー資源の90%以上を海外に依存する日本にしてみれば、重要なエネルギー資源なのだ。燃料電池には固体高分子タイプと固体酸化物タイプがある。  

●「エネファーム」として家庭用燃料電池の普及進む家庭用燃料電池を指して言う「エネファーム」とは、「エネルギー」と「ファーム =農場」の造語。水素と酸素から電気と熱をつくること。つまり水と大地で農作物をつくることだと言える。「エネファーム」は、言ってみれば各家庭に発電所を導  入するようなもの。自分のエネルギーを自分でつくる。発電とそれに伴う排熱は給  湯、冷暖 房等の熱源に利用可能だ。東日本大震災の東電原発事故以降、ガス・石  油系企業が燃料電池による発電事業の普及に注力している。現在、水素はガス、石  油からの採取が一番コストが掛からないという背景もある。2009年から本格的に市場が形成されつつある。2018年7月現在、家庭用燃料電池25万台が導入され、実証  試験が繰り返えされている。当時、ENEOS、東芝、パナソニックの3社が競合していたが、現在、パナソニック1社が残っている。価格は200万円を切ってきている。  100万円切れば普及率は一気に加速するのではないか…。その導入のための補助金は毎年組まれているのだ。ちなみに燃料電池導入による光熱費は、年に5~6万円減らせる。  

●燃料電池・水素自動車の開発激化燃料電池で発電。その電気でモーターで走行する燃料電池車はエコカーの最終形といわれ、トヨタを始め、自動車メーカー各社は開発を急いでいる。政府の目標は2020年までに累計4万台だが、現状は1800台にとどまる。自動車各社としてはモーター  走行よりも従来のガソリンによる内燃装置での走行にこだわるところがあるとすれ  ば水素を燃料とした内燃装置搭載の水素自動車か?どちらにしても水素供給の水素 スタンドの拡充(現在90数ヶ所)が求められている。マスコミ大騒ぎ中の。あのゴー ン逮捕によって彼らがおススメの電気自動車の勢い低下は必至で、代わりに燃料電池自動車が脚光を浴びるだろう…。  

●モバイル(移動)機器での利用拡大。携帯電話やパソコン等携帯機器に使っている従来型の電池よりも長時間利用できる。燃料電池は電気製品、通信機器メーカー各社で開発が進められてきた。広がるモバイル機器市場と伴にここにきて需要が急伸と聞く。ただメタノールと空気を反応させる方式が一般的で、テロ対策で飛行機内等への水素採取のメタノール・カートリッジ持ち込み困難なのが、現在ネックになっている。  

●化石燃料以外からの水素採取。エネルギー資源の大半を海外に依存する資源小国の我が国では純国産・国内調達可能な「水資源」「バイオマス」から水素採取できれば資源セキュリティも確保できる。 日本では「水素社会」普及は何よりも国益に添っていると思われるのだ。国のエネルギー政策の転換期を迎えている。

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