10. 環境犯罪の増加
1999年1月から6月にかけて、日本全国で摘発された環境犯罪の件数は828件に達し、前年同期比で23.0%の増加を記録しました。特に産業廃棄物に関連する事件が多く、その中でも複数の県にまたがる広域事件が目立っています。このような事件の増加は、環境汚染や生態系の破壊を一層深刻化させており、環境犯罪に対する対策の強化が急務となっています。
警察庁は、環境犯罪に対する取り締まりを強化するため、1999年4月から「環境犯罪対策推進計画」を策定し、各地方警察に対して対策を徹底させています。この計画のもと、産業廃棄物の不法投棄や有害物質の違法な処理、違法伐採、希少動物の密輸など、多岐にわたる環境犯罪の摘発が強化されています。
また、環境犯罪の増加に伴い、犯罪の手口が巧妙化・多様化しており、これに対応するための法整備や監視体制の強化が求められています。さらに、環境犯罪は地球規模で生態系に与える影響が大きいため、国際的な協力や情報共有も重要な課題となっています。国内外の環境保護機関と連携し、持続可能な環境を守るための取り組みを一層推進することが必要です。
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