Sunday, September 21, 2025

重慶市の大気汚染対策の歴史 - 1997年から2020年代まで

重慶市の大気汚染対策の歴史 - 1997年から2020年代まで

重慶市の大気汚染対策は、1997年から2020年代にかけて大きな進展を遂げました。1997年当時、深刻な大気汚染が問題視されており、市政府は排ガス基準の強化や老朽化した車両の使用禁止を含む初期対策に着手しました。主要因は石炭火力発電所と古い車両からの排出ガスでした。当時の目標は都市部での石炭消費量を年間20%削減することでした。

2000年代に入ると、西部大開発政策の下で経済成長が進む一方、大気汚染も悪化しました。この時期には、重慶発電集団が排煙脱硫装置を導入し、年間SO2排出量を約30%削減。また、三峡ダムの完成に伴い水力発電が普及し、石炭消費量を1年間で200万トン削減することに成功しました。公共交通機関の整備も進み、重慶軌道交通では2009年までに1日平均50万人が利用するようになりました。

2010年代には、クリーンエネルギーの導入と電気自動車の普及が進みました。BYDやNIOといった企業が市内でEVを製造し、2019年には新車販売の30%がEVとなりました。また、老朽化車両の廃車助成制度が導入され、年間約2万台が廃車されました。産業排出量の抑制も進み、重慶鉄鋼集団が最新鋭設備を導入することで、年間CO2排出量を1000万トン削減しました。この時期、PM2.5濃度は2015年の70μg/m³から2020年には50μg/m³に改善しました。

2020年代にはさらに進展が見られ、PM2.5濃度は平均35μg/m³まで低下しました。三峡ダムによる水力発電は電力供給の40%を占め、太陽光発電や風力発電も増加しています。重慶軌道交通の利用者数は1日平均200万人を超え、交通による排ガス削減に貢献しました。この結果、慢性呼吸器疾患の発症率は2010年代比で30%減少しました。一方、急速な都市化や交通量の増加による季節的なスモッグ問題は依然として課題として残っています。

重慶市の対策は環境保全と経済成長の両立を目指して進められており、さらなる改善が期待されています。

No comments:

Post a Comment