Thursday, September 25, 2025

千葉県の環境課題―手賀沼・印旛沼の苦闘と再生への模索 2001年

千葉県の環境課題―手賀沼・印旛沼の苦闘と再生への模索 2001年

2001年前後の千葉県では、東京湾三番瀬の埋立撤回が象徴するように、環境保全政策が大きな転換を迎えていた。その一方で、内陸部の湖沼である手賀沼と印旛沼は水質汚染が全国ワースト1、2位とされ、深刻な問題が続いていた。高度経済成長期以降の都市化や宅地造成に伴う生活排水や農業排水の流入によって富栄養化が進み、アオコの大量発生、悪臭、漁業被害などが住民の生活を脅かしていた。手賀沼では1970年代から下水道整備や利根川からの導水事業が進められたが、人口増加に追いつかず改善は限定的であった。印旛沼もまた、利根川水系の治水・利水の要として機能する一方で、農業開発や都市排水が流入し続け、水質悪化が止まらなかった。こうした状況に直面し、堂本暁子知事の下で千葉県は2001年10月、環境保全と�
�復を目的とする新たな基金を創設することを決定した。県の財政は地方債残高が1兆9000億円に達するほど逼迫していたが、それでも県民や市町村、企業からの寄付を募り、翌年度から本格的に事業を開始する方針を示した。この基金は、従来の公共事業型の政策から、地域住民や民間の協力を得て自然を再生する時代への転換を示すものとなった。手賀沼や印旛沼の再生は容易ではなかったが、三番瀬と並び21世紀初頭の千葉県における環境政策の新しい方向性を象徴する取り組みであった。

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