ガラスは燃えないゴミから循環する断熱材へ 廃ガラスの断熱材転用(1990年代・旭ファイバーグラス)
1990年代の日本では家庭や外食産業から大量のガラス瓶が排出され自治体の廃棄物処理に深刻な負担を与えていた。ガラスは焼却できず重量が大きいため埋立処分に頼らざるを得ず最終処分場の逼迫が全国的な問題となっていた。リターナブル瓶の減少とワンウェイ瓶の増加により使用済みガラス量は増え続け1991年のリサイクル関連法の議論1997年施行の容器包装リサイクル法へとつながる政策的動きもこうした課題に対応するものだった。
この状況の中旭ファイバーグラスは廃ガラスを粉砕し不純物を除去し溶融して繊維状に加工することで住宅向け断熱材グラスウールへ再生する技術を確立した。軽量で施工性が高く不燃性にも優れ住宅の断熱性能向上に寄与した。1992年以降の省エネ基準改正で断熱材需要が増す中環境配慮型かつ高性能な建材として注目された。
廃ガラス利用は天然資源である珪砂の採掘量低減にもつながり資源消費と環境負荷の軽減に貢献した。また地域でのガラス回収と製造を結びつけ循環型社会のモデルケースとなり後の資源循環政策の土台となった。この技術は埋立対象だったガラスを住宅の省エネ性能を高める建材へと変換した象徴的事例である。
No comments:
Post a Comment