Wednesday, December 31, 2025

小型バイオマス発電用ガスエンジン・ガスタービン―1990年代後半から2000年代前半―

小型バイオマス発電用ガスエンジン・ガスタービン―1990年代後半から2000年代前半―
小型バイオマス発電用のガスエンジンおよびガスタービン技術は、1990年代後半から2000年代前半にかけて、日本のエネルギー政策と環境技術の転換期を背景に注目を集めた技術である。地球温暖化対策や循環型社会形成が政策課題として明確化する中で、化石燃料依存からの転換と、地域資源を活用した分散型エネルギーシステムの必要性が意識されるようになった。

当時、バイオマス利用は熱利用や大規模発電が中心で、小規模分散型発電には技術的制約があった。特にバイオガスや熱分解ガスは発熱量が低く組成も不安定で、従来型発電機では安定運転が困難だった。この課題に対応するため、低カロリーガスでも燃焼可能なガスエンジンや、燃料適応性の高いマイクロガスタービンの改良が進められた。

数kWから100kW級の小型発電技術は、家畜排せつ物バイオガス施設や木質バイオマスガス化設備などとの組み合わせが想定され、発電電力の自家消費や排熱利用を含むコージェネレーション型活用が期待された。

2000年代前半は制度的支援が限定的だったが、この技術は分散型エネルギー社会への移行を支える基盤技術として位置づけられた。

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