バイオマス資源としての農地活用と貝殻洗剤の取り組み(北海道八雲町)-2008年12月
北海道八雲町に本拠を置く企業・北栄はホタテの貝殻を活用した環境負荷の少ない洗剤や入浴剤の開発・販売に取り組んでいる。この取り組みは地域で発生する未利用資源の有効活用と農地・水資源を守るバイオマス政策の一環として注目されている。
北栄はホタテの貝殻を高熱で焼成し水酸化カルシウムへと変成させさらに酵素を加えることで界面活性剤を含まない環境配慮型の洗剤「クリホーグ」を開発した。この製品は泡立ちがなくすすぎが1回で済むという特長を持ち節水効果もある。さらに温水除菌剤「貝洗美」も展開しており風呂に入れることで乾燥肌の改善に効果があるとされる。これらは120g入りで1250円で販売されている。
これらの製品は化学合成物質に依存せず自然由来の素材で製造されているため河川への負荷を抑制できる。また農地や水田の周辺で使用されても残留物が自然に分解されやすく環境保全に配慮した地域製品としての側面も持つ。
加えて北海道八雲町は農林水産省の「農地改革プラン」にも呼応し未利用農地の有効利用や農業法人との連携を通じた新たなバイオマス利用モデルの形成に注力している。ホタテ産業が盛んな道南地域においてこうした地場資源の活用は産業の多角化と持続可能な地域経済への転換を支える重要な柱となっている。
また北栄が開発した「クリホーグ」はホタテ貝殻を原料とした天然素材100%の洗剤であり界面活性剤・蛍光剤・着色料・漂白剤・香料を一切使用していない。敏感肌の方や赤ちゃんにも安心して使える製品として好評を得ている。排水も自然に分解され配水管をきれいにしながら環境へと還ることからエコ志向の高い消費者層に注目されている。
さらに同社はホタテ貝殻由来のハイドロキシアパタイトを配合した歯磨き粉「シェルピカ」も製品化しており歯の再石灰化や虫歯予防の効果が期待される。これらの製品は八雲町のふるさと納税返礼品にも採用され地域資源を活かした循環型産業の一環として広く活用されている。
このような取り組みは農業・漁業・製造業の連携による循環型社会の実現に向けた先進事例として他地域への波及が期待されている。
【関連情報源】
- 有限会社北栄公式サイト(製品・理念紹介)
- 製品に関する紹介・使用体験(ブログ等)
No comments:
Post a Comment