静かなる監視者 1997年から2008年のChoicePointの軌跡
ChoicePointは、1997年に信用調査会社Equifaxから分離独立して設立された米国のデータブローカー企業で、個人や企業に関する膨大なデータを収集販売していました。同社は、保険、ビジネス、政府、マーケティングなど多岐にわたる市場にサービスを提供し、社会保障番号、運転免許証番号、住所履歴、財務情報など、個人に関する詳細な情報を取り扱っていました。
特に注目すべき点として、ChoicePointの顧客には連邦、州、自治体レベルの司法当局およそ7000部局が含まれており、法執行機関向けにも広範な情報提供を行っていました。これにより、同社は国家的な監視捜査のインフラとしての役割も果たしていました。
しかし2005年、ChoicePointは約163000人の個人情報が不正に取得される大規模なデータ侵害事件を経験し、少なくとも800件のアイデンティティ盗難が発生しました。連邦取引委員会はこの事件を受け、同社に対し1000万ドルの民事罰と500万ドルの消費者救済金の支払いを命じました。その後2008年にも情報漏洩が起こり、さらに275000ドルの罰金を科されました。
2008年、ChoicePointはリードエルゼビア社に41億ドルで買収され、LexisNexis Risk Solutionsの一部として統合されました。これにより、同社の保有するデータベースと監視機能は、より大規模かつ高度な形で活用されるようになりました。
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