Monday, December 1, 2025

"エコタウン計画の始動"。

"エコタウン計画の始動"。
かつて新日鉄釜石を中心に日本有数の鉄の街として栄えた岩手県釜石市で、新規産業創造に向けたエコタウン計画が動き出した。
2002年度のエコタウン地域指定を目指し事業内容の検討を行っている産学官組織、資源循環型産業推進委員会(委員長・関本善則岩手大学名誉教授)は、平田地区の釜石湾に面する新日鉄釜石の所有地(約40万平方メートル)を事業拠点候補地として選んだ。
"具体的な事業計画の検討"。
具体的な事業案については、既存のエコタウン認証地域の実施状況や各種リサイクル事業の市場規模、立地条件などから総合的に事業可能性を評価、検討。
2004年度施行予定の自動車リサイクル法に対応する自動車の解体からシュレッダーダスト適正処理までの一貫リサイクルシステムの構築と、既存の一般廃棄物処理施設を活用した産業廃棄物の混合処理及び熱エネルギーの利用を第一歩に、空き缶・PETボトルなどの容器包装のほか、地域資源である間伐材や砕石石粉のリサイクル、水産資源の加工残渣を利用した商品の開発などを計画している。
"インフラ整備と物流網の構築"。
また、2006年度には釜石港の防波堤の拡張工事が完了するとともに東北横断自動車道釜石・秋田線が開通。
三陸縦貫自動車道についても整備が進められており、東北地域を縦横に結ぶ物流網が構築されることから、県内陸部の自動車関連産業や沿岸部一帯の各市町村、さらには先にエコタウンの認証を受けている秋田県北部地域や宮城県鴬沢町との連携も視野に入れた構想となっている。
2002年6月までに申請し、7月にまず産官共同出資による自動車リサイクルの協同組合を設立させる予定だ。
"自動車リサイクル事業の展開"。
岩手県内には自動車解体・シュレッダー業者が数多く立地するものの、年間1万3500トン発生するシュレッダーダストの最終処分については、全量を秋田や福島の両県に依存していたこともあり、これら自動車関連産業を集積し、自前での完全処理を達成させる。
自動車ディーラーなどを通じて廃自動車を回収、付加価値の高いパーツを徹底的に取り外し、リピルド部品としてインターネットなどを通じて販売する。
オイル類・冷却液は抜き出して再生利用。
マテリアルリサイクルが可能な内装樹脂部品などは県内の各種産業に原材料として供給し、鉄・非鉄金属は高炉・鋳物メーカーなどに売却する。
最終的にポディのみがシュレッダーダストとして排出される。
まず、県内で発生する650台/月を対象に開始し、将来的には青森・秋田・宮城などの隣接3県を中心に月2000台以上を収集したい考えだ。
自動車リサイクルを適正かつ採算性のある事業として成り立たせるためには、埋立処分費が高騰しているシュレッダーダストの減量化、冷媒フロン、エアバッグの安価な処理方法が不可欠となる。
"廃棄物処理の効率化とエネルギー再利用"。
埋め立てるのはごみ全体の3%、飛灰のみ。
そこで活躍するのがもうひとつの柱である混合処理だ。
釜石市清掃工場には新日鉄が製鉄技術を応用して設計し、79年に全国に先駆けて採用されたガス化・高温溶融一体型のコークスベット式シャフト炉が稼動している。
1700~1800度Cの高温溶融処理により、ごみの減容とダイオキシンの発生抑制に優れた施設として今では全国に多くの実績がある。
同清掃工場には処理能力50トン/日の炉2基が稼動中で、2000年度からは同市及び大船渡環境衛生組合(大船渡市、三陸町、住田町)と大槌町の2市3町から出る一般廃棄物の広域処理を行っており、すでに冷蔵庫や自動車から回収したフロンについては高温処理によって破壊処理が行われている。
副生物である溶融スラグは道路舗装のアスファルト用骨材として、同じく粒状メタルについては建設重機などのカウンターウェイトとしてほぼ全量の再利用を達成。
最終的に埋め立てられるのは飛灰のみで、ごみ全体の3%程度となっている。
これにシュレッダーダストなどの産廃も併せて処理を行うことで、廃棄物の定量確保を図り、安定的な燃焼によって得られる大量の熱エネルギーを発電などに利用する計画だ。
電気をリサイクル団地内の企業などに提供し、余剰電力は電力会社に売電。
蒸気や温水などの排熱についても団地内のほか、地域の食品工場や野菜の栽培、養殖場などに供給して産業部門のコスト低減を支援する。

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