「レアル・プラン」と緑の喪失―アマゾン熱帯雨林の危機

「レアル・プラン」と緑の喪失―アマゾン熱帯雨林の危機
1995年以降の3年間で、アマゾン熱帯雨林は約6万平方キロメートル消失し、累計で53万平方キロメートルが失われ、全体の10%以上に相当する。この背景には、ブラジル政府が1994年に導入した経済政策「レアル・プラン」がある。同政策はインフレ抑制と経済成長を実現した一方、大豆栽培や牧畜業の拡大を後押しし、森林伐採を加速させた。さらに、違法伐採や鉱物採掘も破壊を助長している。これにより、生物多様性の減少や気候変動が悪化。ブラジル政府は対策を進めているが、取り締まりの弱さや農民との対立が課題。国際的な支援と環境保護との両立が急務となっている。