96 株式会社パナ・ケミカル 2002-07

96 株式会社パナ・ケミカル 2002-07

株式会社パナ・ケミカルは、1976年に設立された企業で、松下竜工の化成品販売代理店としてスタートしました。現在では、廃プラスチックのマテリアルリサイクルシステムを確立し、廃PETなどの各種廃プラスチックのリサイクル事業を展開しています。

リサイクル事業の始まり

同社がリサイクル事業を開始したのは、1970年代の石油ショックが契機となりました。当時、石油資源の枯渇が懸念される中、パナ・ケミカルはリサイクル事業の必要性を強く感じ、廃プラスチックのリサイクルに取り組むようになりました。特に発泡スチロールのマテリアルリサイクルに力を入れ、その後も多様な廃プラスチックのリサイクルを進めています。

事業の展開

パナ・ケミカルのリサイクル事業は、再生品の供給先確保やリサイクル装置の販売など、事業としての採算を確保するための工夫がされています。同社は、国内外でのリサイクル需要に応じた供給バランスを維持しながら、リサイクルの仕組みを整えています。欧米などからの引き合いも多く、国際的な市場にも対応しています。

リサイクルの仕組み

廃プラスチックのリサイクルにおいて、パナ・ケミカルは「有償買取」や「海外輸出」といった仕組みを構築しています。廃プラスチックを回収し、リサイクル装置で処理して再生原料として供給することで、リサイクル事業を成功させています。再生原料の需要が高いことから、リサイクル装置の販売にも力を入れています。

課題と展望

リサイクル事業には、需給バランスの維持や価格の安定化など、さまざまな課題が存在します。パナ・ケミカルは、これらの課題に対応するため、再生原料の品質向上や供給先の多様化を図っています。将来的には、国内外でのリサイクル市場の拡大を目指し、さらなる技術革新と事業展開を進めていく予定です。

株式会社パナ・ケミカルは、環境保全と経済活動の両立を目指し、リサイクル事業を通じて持続可能な社会の実現に貢献しています。その取り組みは、他の企業や地域にも広がりを見せており、今後も注目される存在であると言えるでしょう。