Sunday, June 29, 2025

「成長の影と戦う - 中国の環境対策」 - 2003年4月

「成長の影と戦う - 中国の環境対策」 - 2003年4月

中国では急速な経済成長に伴い、大気汚染や水質汚濁が深刻化し、国民の健康被害が拡大している。特に石炭依存による大気汚染が問題視され、2003年の調査では年間約40万人が早死にしていると報告された。この状況を受け、中国政府は環境政策を強化し、2003年から2007年にかけて約570億元を環境対策に投じる計画を発表。2003年には「環境影響評価法」を施行し、開発プロジェクトに対する環境アセスメントを義務化した。また、大気汚染対策として排出権取引制度を一部の省で試験導入し、企業の排出削減努力を促進。さらに、都市部では下水処理施設を整備し、生活排水や工業排水の適正処理を強化した。エネルギー転換も進み、石炭から天然ガスや再生可能エネルギーへの移行を推進。しかし、地方都市では監視体制の不備や経
済成長優先の政策が課題となっている。

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