日本石油は、低公害車向けの燃料として注目されているメタノールを供給するサービスステーション(SS)を、名神高速道路の多賀サービスエリアに設置しました。このSSは、高速道路上でのメタノール供給設備としては初めてのもので、1995年3月22日から営業を開始しました。
このサービスステーションには、従来のガソリンや軽油の販売設備に加えて、メタノール専用の計量器が1基、10キロリットルの地下タンクが1基設置されています。メタノールの販売価格は、1リットル当たり43円に設定されています。
この取り組みは、今後増加が見込まれる低公害車への対応を目的としており、特に高速道路での供給インフラの整備が進むことで、メタノール車の普及がさらに促進されることが期待されています。
このSSの設置は、日本における低公害車の普及戦略の一環として重要な位置づけを持っており、環境負荷の低減に寄与するものとされています。
現在、日本におけるメタノール供給の状況は、持続可能なエネルギー源としての重要性が高まっています。特に、メタノールは低炭素燃料として注目されており、マリン燃料や燃料電池など新しい市場での需要が増加しています。これにより、日本の企業や政府も2050年のカーボンニュートラル目標達成の一助として、メタノールの可能性に着目し始めています。
また、近年では、廃棄物処理施設から回収したCO₂を利用してメタノールを製造する技術が開発されており、バイオメタノールの生産も進んでいます。三菱ガス化学は、国内初の消化ガスからのバイオメタノール生産を開始し、地域の脱炭素化に貢献しています。これらの取り組みは、持続可能な化学製品の供給と地域経済の活性化に寄与することが期待されています。
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