Thursday, October 17, 2024

日本の最終処分場と廃棄物���理の歴史

日本の最終処分場と廃棄物管理の歴史

1990年代:最初の危機と法整備の開始
1990年代、日本は廃棄物の急増と最終処分場の不足に直面しました。特に、香川県豊島で94万トンの産業廃棄物が不法投棄され、その撤去には520億円が必要となりました。1991年、廃棄物処理法が改正され、廃棄物の発生抑制と再資源化の推進が重視されました。しかし、最終処分場の残余年数は20年未満となり、逼迫する状況が浮き彫りとなりました。

2000年代:循環型社会への移行
2000年代には、「循環型社会形成推進基本法」が施行され、3R(リデュース、リユース、リサイクル)が推奨されました。2001年に家電リサイクル法が施行され、年間400万台以上の家電製品が回収されるようになりました。2008年には、全国の廃棄物処理費用が2兆円を超え、処理施設の新設が求められました。不法投棄は年間6000件以上が摘発され、違法処理が問題視されました。

2010年代:技術革新と地域間連携の強化
2010年代は、自治体間の広域連携が進展し、廃棄物処理が効率化されました。食品廃棄物のバイオガス化やプラスチックの化学リサイクルが普及する一方で、首都圏の最終処分場の残余年数は約301年、近畿圏では196年に達しました。廃棄物発生量は年間4500万トンを超え、処理能力の拡大が求められました。

2020年代:逼迫する処分場と新たな課題
2020年代には、全国の最終処分場の平均残余年数が234年とされ、都市圏では残余容量の不足が深刻化しています。首都圏の残余年数は30.1年、近畿圏では19.6年と報告されています。2020年度の廃棄物処理費用は2兆1290億円に達し、ごみ総排出量は年間4034万トンに上っています。2022年には、千葉県に年間10万トンの処理能力を持つ新施設が稼働を開始しました。

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