Thursday, October 24, 2024

日本の廃棄物の循環利用���2000年から2020年代までの歩み

日本の廃棄物の循環利用:2000年から2020年代までの歩み

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#### 2000年の状況と課題

2000年当時、日本は廃棄物の急増に対応するため「循環型社会」の構築を目指していました。年間5200万トンの廃棄物が発生し、そのうち900万トンはプラスチック廃棄物でした。政府は、2005年までにプラスチックリサイクル率を25%に引き上げることを目標とし、再利用技術の普及を推進しました。

有機廃棄物の再利用も進められ、札幌市では年間8000トンの生ごみをコンポスト化し、地元農家に供給する取り組みが行われました。また、東京都では、バイオガスを都バスの燃料として活用し、廃棄物とCO₂排出の削減を目指しました。地方ではリサイクル施設が不足していたため、政府は補助金制度を拡充し、効率的な廃棄物管理の支援に努めました。

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#### 2020年代の現状と進展

2020年代に入ると、日本の総廃棄物量は減少を続け、2021年には4095万トンに減少しました。1人当たりの廃棄物排出量も1日890グラムに減少し、分別回収の徹底や政府の啓発活動が功を奏しました。しかし、プラスチックリサイクルの87%が焼却を伴う熱回収であるため、脱炭素化が求められています。

企業も新たな技術開発に取り組んでいます。積水化学工業は廃棄物から年間2000リットルのエタノールを生産するプロジェクトを進行中です。また、三菱電機は千葉県の工場で静電分離技術を用いたプラスチックの効率的なリサイクルを実現しました。これにより、分別の手間を削減し、リサイクルプロセスが効率化されています。

都市部では廃棄物発電の導入も進んでおり、東京都の焼却施設は171トン/日の廃棄物を処理し、38.5%の施設が発電能力を持つようになっています。この取り組みにより、廃棄物の削減と同時に再生可能エネルギーの供給が強化されています。

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