2000年代~2020年代のFRP廃船の不法投棄問題の概要
2000年代から日本各地でFRP(繊維強化プラスチック)船の不法投棄が問題となっています。毎年約12000隻のFRP船が廃棄され、その約40%が瀬戸内海沿岸や鹿児島県奄美市、沖縄県石垣島で不法に投棄され、景観破壊や漁業への悪影響を引き起こしています。FRPの焼却処理では有毒ガスが発生し、処理費用は1トンあたり25000~35000円に達するため、高コストが違法投棄を助長しています。
2020年代には、国土交通省と日本マリン事業協会が推進するリサイクルシステムにより、2022年には全国で314.2トンの廃船が処理され、約68.8%がリサイクルされました。全長6.5メートルの漁船1隻あたり、リサイクル費用は65000円、運搬費27000円、清掃費22300円がかかります。処理体制強化の一環で、三菱重工業は劣化部分交換のためのモジュール化設計を導入し、地方自治体はリサイクルセンターを整備しています。
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