香川県直島町の金属リサイクル施設 - 2004年5月
香川県直島町の三菱マテリアル直島製錬所は、1917年に設立され、日本のエコタウン事業の中核を担う製錬施設として稼働してきました。年間約400000トンの銅鉱石および都市鉱山廃棄物を処理する能力を持ち、電子基板や使用済み家電から100トンの金、1200トンの銀、380000トンの銅を回収しています。この施設では、金属リサイクルのリサイクル率が90%を超え、ゼロエミッションを目指した先進的な取り組みを実施しています。
2020年代には、年間160000トンのE-Scrap(電子廃基板)を処理する施設としても拡大を続けています。E-Scrapは、パソコンやスマートフォンなどの廃基板から構成され、ここで回収される貴金属には金、銀、銅、パラジウムなどが含まれます。また、月5000トンのシュレッダーダストを焼却・溶融処理し、可燃成分をエネルギーとして発電に利用することで、再資源化とエネルギー効率の向上を実現しています。
直島製錬所は、持続可能な資源循環型社会を目指して2030年までに処理能力を240000トンに拡大する計画です。広島、岡山、愛媛など他県のリサイクル施設とも連携を深め、地域全体での廃棄物処理の効率化と環境負荷軽減に貢献しています。この広域エコタウン連携の一環として、岡山県では木質廃棄物の炭化、広島県ではRDF(固形廃棄物燃料)発電、愛媛県では製紙スラッジの焼却灰処理をそれぞれ進め、年間50万トンの廃棄物が再資源化されています。
直島製錬所は、今後も地域経済への貢献を続けつつ、日本国内および世界から集荷される廃棄物の処理において重要な役割を果たしていくことを目指しています。
No comments:
Post a Comment